PCB設計に影響を及ぼすDFMの課題トップ3

Carsten Kindler
|  投稿日 February 21, 2017  |  更新日 December 21, 2020

SMDコンポーネントパッド間の均一な接続の作成

 

PCBの設計者は、さまざまな要件を満たしながら期待に応えなければなりません。検討の対象となる領域は、電気、機能、機械に及びます。また、最高品質のPCBレイアウトは、できるだけ低コストで期日までに完成させる必要があります。こうした要件への対応にあたっては、DFM(製造を考慮した設計)も考慮に入れる必要があります。DFMはPCBの設計プロセスの重要な要素であり、適切に対応されていない場合は高い頻度で問題が発生します。PCB設計に影響を及ぼす3つのDFMの課題を見ていきましょう。

#1 - コンポーネントパッドの均一な接続

0402、0201、またはそれ以下のサイズのSMDコンポーネントについては、パッドの接続を均一にすることが重要です。これによって、ツームストーニング(コンポーネントがリフロー中に基板から部分的に、または完全に外れてしまうこと)を回避できます。また、確実なはんだ付けを行うには、BGAパッドとも均一な接続を維持することが重要です。これを保証するためのテストは複雑で高額になり、多くの場合にX線の使用が伴います。

#2 - SMDパッドのビア

「パッド内のビアは是が非でも避けるべし」というPCB設計に関するちょっとした常識があります。ビアホールがあるためにはんだ継手が弱くなってしまい、最終的に電気回路が損傷される可能性があるからです。実際にはパッドにビアが配置されることもありますが、これは熱管理などの問題の解決に特に役立ちます。

 

 

はんだ継手が弱くなる可能性のあるパッド内ビアの例

 

#3 - 銅箔層での均一な銅箔の配分

個々の基板層での銅箔の画像の作成は、数多くの要因に依存します。銅箔が1つの領域から除外されると、たった1つのトラックでも維持するのが困難になる場合があります。そのため、銅箔の配分はできるだけ均一にすることをおすすめします。

 

 

PCBレイヤーでの均一な銅箔の配分

 

設計における全てのDFMの問題の回避

上記の3つのDFMの課題は、製造過程で起こり得る全てのエラーの中からピックアップしたちょっとしたリストに過ぎません。PCB設計ソフトウェアの使用中に製造業者からの要件を管理することにより、基板を確実に1回で適切に作成できます。無料のホワイトペーパーをダウンロードして、PCB設計に影響を及ぼす可能性のあるその他のDFMの問題についてもご覧ください。

 
 
 
 
 
 

筆者について

筆者について

<p>Carstenは現在、Altiumでフィールドアプリケーションエンジニアを務めています。法人ストラテジックアカウントマネージャー、セールスマネージャー、再販業者、およびアプリケーションエンジニアへの技術支援の提供を担当しており、クライアント、パートナー、業界リーダーとの技術的関係の確立と管理も担当しています。Carstenは IPC CID+ の認定を受け、10年以上にわたってEDA業界に注力してきました。</p>

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