設計ドキュメントの主要なPCB設計要素の捕捉 設計ドキュメント作成のうち最も重要でありながら、多くの場合に回避される要素の1つは、正式な設計ドキュメントです。設計を完了し、製造、実装、検証ドキュメントを生成しただけで、業務が完了したとみなしてしまうことは珍しくありません。システム仕様、設計の意図、設計プロセス、仕様の追跡可能性を正しく捕捉することは、時間を要し、骨の折れる作業ですが、極めて重要です。設計ドキュメントでは、システムの設計のあらゆる側面を捕捉し、関連するすべての設計情報へ簡単にアクセスできる必要があります。しかし、製造や実装の図面に含まれない設計の詳細をどのように捕捉すればいいのでしょうか? 設計の全ての側面を設計ドキュメントに表現する あらゆる設計において、設計ドキュメントの作成は計画段階で開始し、仕様から始める必要があります。設計ドキュメントの対象である設計が、より大きなシステムのサブシステムである場合、システム全体の仕様を提示してから、システム全体からそのサブシステムまで 記事を読む USB Type-C: 電力およびデータ転送の最先端 PCB設計に関していえば、基板における不均衡な電力は、設計者の自信を打ち砕く可能性があります。電力の不均衡は、設計プロセスの形勢を瞬時に変える可能性があり、相当量の修正作業を行うことなく状況を打開することは至難の業です。それでは、電圧レベルを適正に保つためにはどうすればよいでしょうか。また、電力消費を抑えながらデータ転送量を増やすことはできるのでしょうか。まず第一に、単体デバイスのさまざまな電圧要件に対応する、「発熱」せずに複数機能を処理できる手段が必要です。これは実現するようには思えませんが、接続性に関するより実用的な方法によって可能になります。 データ送信の標準的な方法 より高度なシステムでは、情報の伝送方法として、多くの場合ワイヤレス技術によるデータ転送が好まれます。携帯端末でも状況は同じです。効率的なワイヤレス技術は、多くの携帯電話ユーザーがよく知っているように、端末の電力供給をあっという間に消耗させます。 また、携帯電話のようなワイヤレス技術は、付属電源が必要です。例えば 記事を読む リジッドフレキシブル基板設計の構造整合性と課題 リジッドフレキシブルの出現とともに、これまでよりも小さいフォームファクターに、より多くの部品を配置できるようになりました。さらに、リジッドフレキシブル設計は、重量や信頼性においてもリジッド設計より有利です。リジッドフレキシブルの利点に限定してブログを書くこともできますが、それは別の機会に回します。リジッドフレキシブルは非常に優れていますが、取り扱いの際に知っておくべき事項がいくつかあります。この記事で重点を置きたいのは、リジッドフレキシブル設計の際の配線に関する課題です。その他の課題についてのご確認を希望される場合は、そのトピックに関する Altiumのホワイトペーパー をご覧ください。 フレキシブル領域の配線 PCB設計でフレキシブル領域の配線を行う場合、留意すべき事項がいくつかあります。言うまでもなく、フレキシブル設計とリジッド設計の主な違いは、フレキシブルな部分が動くということです。 例えば、フレキシブル基板向けのIPC 2223C設計基準による定義では 記事を読む 汎用コントローラーを2つのPCBに分割した方がよい理由 私は常に、成功のためには他者の成功を真似し、失敗を避ける必要があると考えてきました。私が職務を始めた頃は、Raspberry Piのような単一基板のコンピューターは存在せず、Arduinoを産業アプリケーション向けに真剣に考える人はいませんでした。私が自分で設計した汎用コントローラーのメンテナンスを初めて行うことになったときの苦労を想像してみてください。それは、火災警報のコントローラーで、50本を超えるワイヤーが手作業でネジ止めされていました。私は、障害のある8ピンのEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)を交換する必要がありました。顧客は不満を持っており、私はこの作業を迅速に、間違いなく行うよう圧力をかけられていました。このときから、私は汎用コントローラーの設計を複数の物理モジュールに分割するようになりました。同様に今日、Raspberry Pi は産業用アプリケーションに使用されています 記事を読む PCBの複雑化に対応するための設計手法 用途はわかりませんがとにかく小さい回路です 世の中の動きが自分より少々速いと感じたことはありませんか? 新語、アプリ、ヘアスタイルなど、さまざまなトレンドがあります。時代遅れのファッションセンスに加えて、複雑なPCB設計でも後れをとっているかもしれません。IoT(Internet of Things)とウェアラブル電子機器の出現のはざまで、PCB設計要件はますます高度になっています。この流れに遅れないためには、PCBの小型化、高速化、柔軟化を可能にする設計技術に常に注意を払う必要があります。また、設計動向への迅速な対応に加え、場合によっては必要な技術をどのように実装するかについてのトレーニングも必要になります。 小型化 昨今の衣料品の興味深いトレンドのひとつは、何もかもが小さくなっているということです。シャツは体にぴったりしたサイズになり、短パンやスカートの丈は短くなっています。コネクテッドデバイスがますます小さくなるにつれて、PCBもこのトレンドに乗っているようです 記事を読む 超低電力の不揮発性メモリの誕生を予測させるスピン波技術の飛躍的な前進 私の大学では、量子力学が必修須科目ではありませんでした。何かを真に「理解する」ことは不可能で、わかるのはその確率だけだ、というのが前提だったのです。私には少しばかげた考えのように思えました。その後、私は上級電磁気学と信号処理を学びましたが、意味のわからない膨大な量の数字に対処しなければなりませんでした。一部の学生がこの講義を選択してくれたのは本当にうれしいことです。現在の量子技術を飛躍的に進展させてくれているのは、彼らにほかならないのですから。最近、ある研究チームがスピントロニクス(スピン波エレクトロニクス)での発見を詳述した論文を発表しました。この発見によって、メモリなどの実際のスピントロニクス デバイスのための道が切り開かれるかもしれません。こうした記憶装置には、不揮発性や超低電力駆動といったいくつかの強みが備わることになるでしょう。これらの利点は、モノのインターネット(IoT)などの組み込みアプリケーションにとっては最適な選択肢になる可能性がありますが 記事を読む PCB設計ソフトウェアにバージョン管理を備えるべき理由 出張の後、通常業務に戻るのは容易ではありませんが、今週は特に大変でした。クライアントとの緊急を要する契約を抱えており、そのプロジェクトに関わる社員は全員100%以上で働いています。私は順調に仕事を進めていました。ただし、それはPCB設計ソフトウェアを開き、誰かが私のレイアウトに変更を加えていたのを見るまでのことでした。私の スマートフォーク の4本の歯のうちの2本が削除されていたのです。重大な変更でした。最悪です。精神的ショックで頭の中が真っ白になったように感じました。 全ての人が持っているであろう心配の種 - 「死のブルースクリーン」 なぜデータが破壊されたのでしょうか。実は、私たちは締め切りに間に合うように非常に急いでおり、変更やバージョン管理などは行っていませんでした。代わりに、会社のファイル共有にファイルを保存していました。そのため、加えられた変更は私が持っていた作業中の設計のコピーを上書きしたのでした。「大丈夫。1週間前のバックアップを参照してオリジナルのバージョンを入手できる 記事を読む Google Glassの仕組みと使用されるコンポーネント かつて、Arthur C. Clarkeは「 十分に進歩した技術は、魔法と区別がつかない」と言いました。それが真実であれば、Googleは大勢の魔女や魔法使いを雇わなければなりません。長年にわたって技術の限界を押し広げてきたGoogleでは、たくさんのアイデアが実を結ぼうとしています。 自動運転車 などの製品が実現しつつありますが、私個人としては Googleが出資に参加している スマートセンサー プラットフォーム に 希望を託しています 。とはいえ、期待されている最も素晴らしい技術といえば、何と言ってもGoogle Glassでしょう。2012年と2013年に世間を驚かせたこの製品を見て、私たちはインターネットが目元で利用できる世界に思いを巡らせました。先日、Glassが エンタープライズ・エディション (Glass EE)として復活することが正式に発表され、この夢の世界が職場で現実のものになろうとしています。そこで 記事を読む 高齢者向けのお洒落で機能的なウェアラブル テクノロジー 最近、スマートウォッチで年を確認したことがありますか? 2017年現在、私は若い人たちがウェアラブルを身に付けて歩き回っているのはよく見かけますが、年配の人が付けているのはあまり見かけません。これは、 アメリカ人が高齢化 し、さらに多くの人々が今後数年間に統計上の高齢者に加わることによる 新たな機会を示して います。年配の人たちは、若い人たちとは異なる理由でウェアラブルを必要としています。年配の人たちは、自分たちの安全を保ち、健康状態を監視してくれるデバイスを探し求めています。ただし、他の人たちと同じこともいくつか気にしています。具体的には外観と利便性です。現在市場に存在するデバイスのいくつかは、高齢者向けのウェアラブル テクノロジーがどのような外観であるべきかを的確に示しています。 高齢者を対象にする PCBおよび製品の設計者の大多数は高齢者ではないと考えていいでしょう。我々はまだそれほど年をとっていないため、高齢者の必要や要求を予測するのは多少困難です。ほとんどの人たちと同様に 記事を読む PCBでリンギングが発生する理由とその解決方法 最初の電気工学ラボで、スイッチの出力をデバウンスするための回路を作りました。オシロスコープの画面で、最初のガタガタした信号とその後のデバウンスされた出力を見たのを覚えています。生活の中でこんなに害のないものが、そんなに 面倒 になるなんて、心の底から不安に感じました。それが、信号ノイズやアーチファクトに対する苦しみの始まりにすぎないことを、1年生の私が知らなかったのは、幸運でした。リンギングは、製品性能について特にイライラさせられる効果の1つです。 リンギングとは何か? PCBや他の電子システムでは、リンギングとは、オシロスコープで見ると池の上のさざ波のように振動する電圧出力または電流出力のことです。その振動は、電源オンやスイッチ切り替えなど、入力信号の突然の変化に対する反応です。 多くの場合、振動によって出力信号は、上限と下限の両方で許容範囲を外れ、徐々に滑らかになります。振動が許容範囲内に収まるのにかかる時間を、整定時間と呼びます。 出力信号の独特の形のため、リンギングを時々 記事を読む スイッチングとリニアの電圧レギュレーター: どちらが電力管理回路に最適か 目の前でコンデンサーが爆発したのを見たことがありますか? 私が電子機器の設計を始めたとき、まさにこれを体験しました。また私は、最初は「単純な」プロジェクトと設定されていたもので、パワーバジェットの計算に失敗しました。その結果、試作のPCBで電圧レギュレーターが、目玉焼きができるほど、またはもっと酷く真っ赤に焼けてしまいました。 それ以後に私は、設計の優雅さや洗練さはそれほど重要でないことに気付きました。電力管理回路の構成で間違いを犯せば、その設計は事実上無価値になってしまいます。パワーバジェットの計算、周囲の温度、そして私の事例では電圧レギュレーターなど中核の電力管理コンポーネントの選択が、PCBプロジェクトの成功を左右することがあります。 組み込みシステムにおける電力管理回路の機能 私は組み込みシステムの設計を10年以上行い、マイクロコントローラーの驚異的な進化を目にしてきました。マイクロコントローラーは、歴史的なZilogから今日のCortex M4プロセッサーまで進化してきました 記事を読む PCB配線ワークフローの時間節約技術 電気設計に慣れていなくても、30年以上の経験があっても、エンジニアは、PCB設計プロセスにおいてインタラクティブな配線が最も困難で面倒な作業であることに同意します。経験豊富な設計者は、多くの戦いや極限の戦争に勝てるほどの創造的なパズル解決の才能を使って、困難な作業を楽しんでいます。配線の経験がない設計者や設計の他の部分に集中したい設計者は、作業遂行に苦労することになります。しかしながら、どのような設計者も最終的には面倒な作業にうんざりしてしまいます。 最も一般的な配線の問題には、配線位置の管理、ピン/ビアアレイからの引き出し順序、配線の効率化、高速化、製造上の懸案事項などがあります。基板の配線を数時間ではなく数分でできるとしたら、どれほど多くの基板を設計できるか、想像してみてください。貴重な時間とリソースを節約しながら、より効率的に基板全体を配線できるとしたらどうでしょうか? 高性能のガイド付きPCB配線技術 Altium Designer®のActiveRouteは 記事を読む マイクロビアPCB設計技術について知っておくべきこと 大衆文化に少し遅れていると感じたことがありますか? 私は、Lady Gagaについて知ったばかりですが、数年前から大スターだったようです。遅ればせながら知ることができて、少しうれしいです。今、彼女の音楽を楽しんでいますが、肉でできたドレスを着て歌うのを見ないで済みました。セレブの奇妙な最新ファッションには興味がないかもしれませんが、注目すべきトレンドがいくつかあります。PCB設計界における希望の星の1つが、マイクロビアです。ここでは、マイクロビアとは何か、マイクロビアはどのような素晴らしいことができるのか、について説明します。マイクロビアは歌やダンスはできませんが、基板で多くのスペースを節約し、EMIを大幅に減らすことができます。 マイクロビアとは? Lil Yatchyの最新の曲をオフィスで聞いたことはないかもしれませんが、きっとマイクロビアについては少しは聞いたことがあるでしょう。あなたの知識を更に強化させてください。 マイクロビアは、確かに小さなビアですが、正確には 記事を読む ハイパーループの栄光に向けてのBadgerloopの活動、イーロン・マスクの関心を惹く 6月のポッド2号機公開時のBadgerloopチーム イーロン・マスクがハイパーループ方式の輸送システムの構想を ホワイトペーパー 紹介したのは2013年のことです。彼は完全なオープンソース方式による開発を提案し、ポッド コンテストに参加する大学を募集しました。コンテスト用のポッドを試運転で走らせる1マイル近い縮小版の真空チューブの建設資金は、スペースXが負担しました。スペースXが定めた一連の要件に適合しスペースXが強く望んでいるチューブ走行を第1回のコンテストで実現するチャンスを獲得できたポッドは、3つだけでした。 すべてのチームにとって最初の関門は構想と設計でした。 選出されたいくつかの設計案が、2016年1月の デザイン週間の週末 にテキサスA&M大学で採用され審査されることになっていました。1,000件の設計案のうち120のチームのものだけが選出され、 デザイン週間の週末 に参加できることになりました。目標を達成できたのはBadgerloopチームだけではありませんでしたが 記事を読む パーキンソン病との闘いにスマート技術がどのように使用されているか 先週、私は、両親に会うためトロントに帰省しました。私の87歳の祖父は最近、認知症と診断され、運転免許証を取り上げられました。祖父が運転できなくなって家族は安心した一方、好きなように動けなくなった祖父はショックを受けていました。しかし、それは、ある日変わりました。祖父を迎えに行った日のことです。到着すると家に誰もいませんが、祖父の車はあります。祖父がUberを注文したのでした。アプリの中には、初期の退行性神経疾患の患者に機会を与えるソリューションになるものもありますが、これらの病気の治療を目的に作成された、さまざまな分野のスマートデバイスがあります。ここでは、ハイテク食卓用金物やウェアラブル電子機器が、パーキンソン病患者の病気の影響を軽減するのに、どのように役立つかを探求します。 現在、約 6万人の米国人 が毎年、パーキンソン病(PD)と診断されており、その数字には、まだ発見されていない場合は含まれません。しばしば退行性神経疾患は高齢者の疾患であると考えられますが、PDと診断された患者の4 記事を読む NASAにより計画されている3Dプリント回路基板テクノロジーの使用方法 編集クレジット: Tony Craddock / Shutterstock.com 3Dプリントがどのように社会現象となったのか、注目していましたか? 今では、人々は可能なら何でも3Dプリントにしようとしているようです。もしかしたら、3D印刷の熱狂はモノのインターネットと重なり、そのうちにプリントされた スマートフォーク などというものが出現するのかもしれません。他の人は3Dプリントで作って使い捨てにできる 50の最高の製品 について記事を書いているようですが、私はNASAがどのように3Dプリントを活用しようとしているかについて紹介したいと思います。ここだけの話、NASAは宇宙船と回路を印刷しようとしています。NASAは、プリント回路をどのように、そしてなぜ使用するかを詳細に示す科学的ミッションを計画しています。また、NASAはその将来を現実化できる現行のテクノロジーのレビューも行っています。 NASAのミッションにおけるプリント回路の使用法 最後の開拓地である宇宙は極めて過酷な環境で 記事を読む OnTrack Newsletter 2017年4月 On Track Newsletter 2017年4月 第1巻第1号 AltiumニュースレターOn Track第1号へようこそ。まず最初に、このニュースレターは、PCB設計者、メーカー、イノベーターの方々に向けて作成されたことをお知らせいたします。毎月発行されるこのレターは、設計者の皆様の士気を高め、激励し、情報を提供し、魔法のような力を使って次世代の技術を世に送り出すお手伝いをできることを目指して企画されました。 Altiumのように企業が「成長」を始めると、当初は最も重要だったことを忘れてしまいがちです。このため、Altiumは組織として内省と再考に時間をかけてきました。難しい設計に何時間も頭を悩ませる粘り強い設計者、初めてロボットを設計する学生、活気に満ちた新規事業に全てを注ぎ込む技術企業家など、ユーザーの皆様はAltiumにとって常に最も大切であると考えています。皆様はAltiumが開発するソフトウェアにとって常にインスピレーションそのものです。 On Trackは 記事を読む Pagination First page « First Previous page ‹‹ ページ59 現在のページ60 ページ61 ページ62 ページ63 ページ64 Next page ›› Last page Last » 他のコンテンツを表示する