ローズハルマン工科大学のFSAEカー
Judy Warner: チームとチームが作っている車、チームが参加している競技会について教えてください。
Anthony Lin: 私たちはローズハルマン工科大学のRose Grand Prixエンジニアリングチームです。毎年ゼロからフォーミュラスタイル(オープンホイール、オープンコクピット)のレーシングカーを設計、製造し、競技に参加しています。競技会への7回目の参加となる今年は、RGP-7(チームの新しい車の名前)で競います。私たちは、ミシガン州デトロイトとネブラスカ州リンカーンで開催されるFormula SAE(Society of Automotive Engineers)のInternal Combustionシリーズに参加します。
Warner: チームメンバーは何人いますか。またメンバーの主な学歴は何ですか?
チームと車の写真
Lin: チームメンバーは現在約40名で、全員大学生です。チームは、電気、コンピューター、機械の技術者で構成されています。
Warner: ご自身が設計したPCBのすばらしい写真を送っていただきましたね。チームの課題についていくつかお聞かせください。また、Altium Designerや3D機能が今年の設計にどのように役立ったか教えてください。
Altium Designerを使用した3D基板設計
Lin: 第一の目標は、全てのモジュールで使用できる、全天候型の軽くて頑丈な筐体を設計することでした。パッケージングの理由から、狭いスペースにモジュールを容易に押し込めるようできる限り筐体を小さくする必要がありました。Altium Designerの3D機能のおかげで全てのPCBを詳細に3Dモデルにできたため、この作業が格段に楽になりました。高電力基板用の筐体やヒートシンクを簡単に設計することができました。また、階層回路やルームコピー機能により、電気式ヒューズなどの回路を繰り返す処理が簡単になりました。その他の機能では、差動ペアの配線やインピーダンスの制御も優れていました。私たちは今年、インターネット接続用に10/100イーサネットPHYを追加し、シグナルインテグリティーの正しいインピーダンスを検証することができました。
Altium Designerを使用したメイン基板の設計
Warner: 電気チームのメンバーは何人いますか?
Lin: 電気チームのメンバーは10人です。チームは、配線、ハードウェア、ファームウェア、データ収集などの複数のサブチームに分かれています。サブチームどうしには重複する部分がたくさんあり、電気系統の多くの面で一緒に作業しています。
メカニカルキャリア内のメイン基板
Warner: 今年卒業したら、どのようなキャリアを目指しているのでしょうか?
Lin: この業界に進んで何年間かソフトウェア会社で働いてから、できれば大学院で組み込みシステムについて研究したいと思っています。今の個人的な夢は、惑星間/星間宇宙船を制御するコントロールシステムの構築に携わることです。
Warner: 希望通りの仕事ができることを願っています。チームの進歩についてお話しくださり、またすばらしい写真もお見せいただき、本当にありがとうございました。
Lin: Altiumのサポートに感謝いたします。また、チームの成果をお話しする機会をいただき、ありがとうございました。
FSAEのモックアップとコントロールシステムの設計