プリント基板設計に配置したコンポーネントが機械的な特徴と干渉するために、設計がやり直しになった経験はありますか? 1つでも干渉を見逃していた場合、最終的なシステムに回路基板を組み入れる段階で、大きな面倒を引き起こす可能性があります。私の実体験でも、部品の1つが最終的にデバイスの筺体に収納できなかったため、多大な労力を費やす結果となりました。そのレイアウトでは、大きな電解コンデンサに合わせて筺体に穴を開けるしか解決策はありませんでした。
今日のプリント基板設計では、基板のレイアウトを決定し、他の部分は別の担当者に任せるのではなく、真のECAD/MCAD共同設計を使用して、迅速かつ正確に作業を完了する必要があります。残念ながら、プリント基板CADの多くはこのタスクに適しておらず、設計者は依然としてレビューとプロトタイプの構築によりコンポーネントの配置を確かめる必要があり、このプロセスには多大な労力を必要とします。
幸い、いくつかのプリント基板CADでは部品の配置について機械的なチェックが可能で、しかもレイアウトの作成中に自分で行うことができます。私の使用している設計ツールに搭載されているこの機能により、多くの時間とコストを節約でき、面子も大いに守られました。そして、この機能はおそらく他の設計者の皆様にも同様に役立つことでしょう。もう少し詳しく説明しましょう。
設計者である私たちは、コンポーネントの配置において多くのルールに従って作業を行ってきました。コンポーネントを信号の整合性や電源供給を考えてグループ分けし、基板上の様々なゾーンやリジョンに配置して、コンポーネントが最良に動作できるようにすることは、私たちにとって本能にも近い習性です。しかし、機械的な制約はまったく別種の問題で、従来の基板レイアウトツールで形状が3D表示されなければ、非常に面倒な作業となります。
基板レイアウトのシステムでは一般に、コンポーネントが2 ½ Dの形状として表示されます。つまり、コンポーネントの形状自体は2Dで、最大高のプロパティが付加されています。このため、コンポーネントのうち最大の高さなのはごく一部だけであったとしても、コンポーネント全体が同じ高さとして扱われます。
例として、直角D-Subコネクタを考えてみましょう。コネクタの基板側の端がもっとも高い部分ですが、直方体であるかのように、コンポーネント全体がその高さとして扱われます。設計を3Dで表示できないと、2Dでしか作業できず、最大高のプロパティに違反したときにDRC通知が行われるだけです。
従来の2DのPCB配置表示では、クリアランスチェックを高さプロパティに頼っています
私たちは何年にもわたり、2 ½ DのCAD環境での作業に満足していました(コンデンサがデバイスの屋根から飛び出したような場合は別ですが – しかし、嫌なことは思い出さないようにしましょう)。しかし今日では、IoT、航空宇宙、通信機器などにおいて、より小さなデバイスに収納できる、小型の基板が求められるようになり、従来よりも密集したコンポーネント配置を扱わなければならなくなりました。
2 ½ Dの設計環境ではもはや対応できません。部品の輪郭が予想とは異なるために、基板の中で部品を配置してよいはずの領域が、実際には障害となる可能性があります。またはその逆に、2 ½ Dで高さ違反となるためにコンポーネントを最適な配置から移動させたにもかかわらず、実際には元の位置できちんと収納が可能な場合もあります。
これらの問題に加えて、設計者の時間と予算の制約はますます厳しくなりつつあります。市場の要求を満たすため設計サイクルが短縮されると、従来使用していたレビューとプロトタイプ構築のための時間と予算はますます少なくなります。確かに、設計ファイルを機械的エンジニアリンググループへ送り、コンポーネントの配置が適切であるかどうかの回答を待つことは依然として可能です。
しかし、これには多くの時間を要し、2 ½ Dの形状を解釈するのが困難であることは以前と変わりません。本当に必要なのは、レイアウトの作成に使用しているのと同じ3D環境で、設計の形状と機械的な特徴の両方を確認できる機能です。これによって、別の担当者からの回答を待つことなしに、配置を即座に変更可能になります。そして、今ではそれが可能になりました。
同じ基板配置を3Dで表示すれば、真のクリアランスチェックを完全に行えます
今日の最良のプリント基板CADは、配置の検証とチェックの作業を3D環境で実行できます。このような作業を可能にするため、これらのツールでは、手動で、または自動生成ツールを使用して3D実体オブジェクトを作成する機能など、各種の機能が用意されています。また、STEPモデルを使用して作業でき、そのデータをMCADシステムと交換することもできます。
これらの機能により、機械的CADデータをインポートし、ただちに3Dで表示できるため、部品が機械的な特徴の配置に違反しているかどうかを確認して、必要な変更を加えることができます。このような機能を使用することで、真のECAD/MCAD共同作業が可能になります。
Altium Designerは、ここで説明したような高度な3D配置およびMCAD機能において、私のお勧めするツールです。Altium Designerの共同設計機能により、設計のやり直しが減少し、Altium Designerのネイティブ3Dエンジン内で増分的な設計更新が行えるようになります。
インポートされた機械的設計図に照らして配置を3Dで表示し、チェックできるため、設計が短時間で完了するだけでなく、部品が正しい場所に配置され、設計が適切に動作することを十分に確信できるようになります。
Altium Designerは、設計者に大きな利益となるPCB設計ソフトウェアです。真のECADとMCADの共同設計ワークフローを実現するためAltium Designerがどのように役立つかについて、詳しい情報はアルティウムの専門家にお問い合わせください。
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