ティアドロップにより設計の量と質を高める方法

Charles Browne
|  投稿日 2017/03/9, 木曜日  |  更新日 2020/12/1, 火曜日
ティアドロップにより設計の量と質を高める方法

ティアドロップ

 

1つでもプリント回路基板を設計したことがあれば、開発のさまざまな段階で、予期しない問題の対応に苦労したことがあるでしょう。一般に、組み立てや製造のプロセスで、穴の位置がずれたり思いがけずドリルが範囲からはずれたりすることで、問題が発生します。基板を破棄することがない場合でも、時間の経過とともにトラックが分離する問題につながる可能性があります。そのような問題が非常に一般的で、かつ設計者のコントロールを超えているよう見えるにもかかわらず、設計においてこのような問題に備え、発生を予防するためにどのような対策を取ることができるでしょうか?

穴の位置調整およびドリルの位置合わせの問題

PCBにドリルで穴を開ける際、2つの原因により問題が発生する可能性があります。1つは穴が指定の位置から若干ずれること、もう1つはドリルの位置合わせが若干ずれることです。さらに、レイヤーを貼り合わせる際に非常にわずかですがレイヤーが動くことで、見えないパッドのずれが発生します。

 

特に設計がリジットフレキシブル基板の場合、ドリルによる潜在的な問題に加え、機械的応力がPCB設計に影響することがあります。時間が経つにつれて、フレキシブル設計の銅箔接続部の整合が損なわれる可能性があります。

 

Rigid Flex comparison of not preferred and preferred layouts

 

リジッドフレキシブル設計に発生することが予期される機械的応力や熱応力が加わった場合、対処しなければさらに繰り返し発生する可能性があります。設計プロセスで、フレキシブル回路への銅箔接続部に加わる屈曲および熱応力を考慮することが重要です。これらの問題に対処しない場合や、問題を考慮せずにプリント回路基板が設計された場合、生産歩留まりにマイナスの影響が出る可能性があります。

PCBの品質や歩留まりを向上させるティアドロップ

次の設計でティアドロップを追加することは、製造可能性を求める設計にとって重要なステップです。ティアドロップは、ドリルで開けられた穴の周りの銅箔を支える力も、ドリルの位置合わせの信頼性も増します。Altium® Designerで簡単に使用できるティアドロップは、マウスでクリックするだけで、トラック-パッド間、トラック-ビア間、トラック-トラック間の接続を強化します。

 

Teardrop main dialog

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筆者について

筆者について

Charles Browneは経験豊富なアプリケーションエンジニアで、2015年の入社以来、Altiumでさまざまな職務を経験してきました。Andrews Universityで電気・コンピュータ工学に重点を置いた工学の学士号を取得し、Certified Interconnect Designer(CID)の資格も有しています。彼は現在、南北アメリカ地域のカスタマーサクセスマネージャーとして働いており、他の人の成功を支援することに情熱を注いでいます。

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