電子工学ラボ用機器: ラボをゼロから立ち上げる

Mark Harris
|  投稿日 八月 20, 2019  |  更新日 七月 29, 2020
電子工学ラボをゼロから作り上げる

何度も国内を移動し、強力な電子工学チームのない数社(またはその部門)で仕事をしてきたため、私は自分自身と顧客のためにいくつかの電子工学ラボを設立する必要がありました。社内テストを計画しているスタートアップ企業は、ラボを設けて適切な機器を入手する必要もあります。そういったすべてのことが非常にタイトな予算で行われることもありますが、数百万ドルもの予算を手にしたこともあります。この記事では、様々な予算の事例を取り上げようと思います。趣味の愛好家であれ、最先端のエレクトロニクス分野への進出を検討している大企業/組織であれ、あるいはその中間であれ、ゼロから新しいラボを立ち上げるには何が必要なのかを知ることができます。

ここでは、次の前提条件に従って機器を選択しています。

  • 無線モジュールやハイエンドオーディオではなく、主にデジタルエレクトロニクスに取り組んでいる。
  • 社内で試作品を手作業で製作し、リワークしている。
  • コードとハードウェアを一緒にデバッグする必要があるマイクロコントローラー、FPGA、またはその他のデジタルプロセッサーで作業をしている。

電子機器を趣味で始めたばかりなら、工具とハードウェアが盛りだくさんのこのリストは少しオーバーかもしれませんね。ただし、自分が使うためだけに製品を設計、製作している場合は、愛好家でも電子工学の学生でも、最終的にはここに挙げたすべてを使うことになることに気付かれるでしょう。

低予算オプションは学生や愛好家には助けになりますが、プロ向けの性能や使いやすさは手に入らないでしょう。プロは中級以上の工具を使うことでより効率的に作業を進めていきます。そうした工具は値段は高いですが省力化で元が取れます。もう少し予算があって良い工具を購入できる本格的な愛好家は、低予算オプションではなく中間オプションを検討するとよいでしょう。いずれのオプションも、対象ユーザーの手に入りそうな工具を想定して考えています。ここでは、単に多額のお金を使ったり(ハイエンドオプションの場合)、最小限のお金を使ったり(ローエンドオプションの場合)することを勧めているのではなく、賃金を含め(該当する場合)、ドルあたりの総合的な性能と能力に焦点を合わせることを推奨しています。

特定のブランドを勧めることには非常に抵抗がありますが、競合ブランドの多くを試した上で他の製品は一切使いたくない場合には、推奨しています。たとえば、試験装置であれば、そのブランドがその市場セグメントで金額に見合う最も優れたスペックを提供している場合などがあります。私は、その工具が作業に適しているかどうかをはるかに重視しているので、あるブランドが製造しているからという理由だけで何かを購入したり推奨したりすることはほとんどありません。

電子工学ラボをゼロから作り上げる

基本中の基本

ここでは、誰もが手元に置いておくべきだと私が考える部品と工具をご紹介します。航空宇宙用の部品に取り組んでいる場合でも、初めてのPCBを組み立てている場合でも、ここで紹介するすべての工具と部品が役立ちます。

手工具

ヘルピングハンズ(虫眼鏡なし)

激安ながら信じられないほど便利です。ワイヤ、基板、部品を留めるのに非常に役立ちます。虫眼鏡よりも3個目のワニ口クリップがあるものを選んでください。ワイヤの絶縁体と基板を保護するために、あご部分に熱収縮材をかぶせます。
購入先: eBay/Amazon/Aliexpress

ステンレス製ESDピンセット

はんだ付けの際に小さなSMT部品を置いたり、基板から引き抜いたりするのが非常に楽になります。eBay/Amazonで販売されているこれらのセットは、電子機器サプライヤーから購入するよりも安価で、品質に違いはありません。少なくとも、必要なのは真っ直ぐな針(10番)と曲がった針(15番または17番)です。
購入元: eBay/Amazon/Aliexpress

高品質なドライバーセット

安物のドライバーはやめて、WeraのKraftformやWihaのドライバーにしましょう。レーザー加工されたスチール製チップは、留め具へのダメージが少なく、長持ちします。主電源電圧で作業する場合、高品質なVDEドライバーセットは、安価なノーブランドのセットよりも助けになるかもしれません。ほとんどの金物屋や電子工作の道具屋で売られています。購入の際は、少なくとも0サイズまであるセットを選びます。六角ドライバーとトルクスドライバーがあれば非常に便利です。
購入先: 金物店、電子工具サプライヤー、電気工事店

高品質なプライヤーセット

もう一度言いますが、安い選択肢は忘れて、Wera、Wiha、Felo、Knipexなどのドイツ製工具にこだわってください。ドライバーと同様に、ドイツの工具はより高品質な鋼材を使用し、あごのフィット感も優れています。主電源電圧を扱っている場合、高品質の絶縁があなたの命を救う可能性があります。適切なセットには、ニードルノーズ、サイドカッター、ラインマン/コンビネーションプライヤーが含まれます。マイクロエレクトロニクスに取り組んでいるだけなら不要なように思われますが、すぐに必要になります。
購入先: 金物店、電子工具サプライヤー、電気工事用サプライヤー

フラッシュトリムカッター

基板にはんだ付けされたワイヤ、またはスルーホールコンポーネント/コネクタのリード線を切り取る必要がある場合、フラッシュトリムカッターに勝るものはありません。上記のようなサイドカッターは便利ですが、高品質なフラッシュトリムカッターは備えておく価値があります。必ず高品質なものにしてください。安物はほとんど役に立ちません。重いコネクタのリード線を切断するには、刃先が鋭く、完璧に揃っている必要があり、刃先がへこまないように鋼材も高品質である必要があります。Weller Xcelite 170MNまたはHakko CHP-170を検討してください。

購入先: 電子部品サプライヤーのみ

ミニニードルノーズペンチ

ミニニードルノーズペンチは、安いものでOKです。平らなあごが付いた5~6 インチ(125~150 mm)サイズのペンチセットがあると便利です。鋸歯状のあごは力任せの作業に便利ですが、平らなあごは部品、ワイヤ、コネクタを扱うのに便利です。ブランドは、Wiha 32752またはHakko PN-2008を検討してください。
購入先: eBay/Amazon/Aliexpress

ワイヤストリッパ/カッター

予算が限られている場合は、安価なストリッパ/カッターでもかまいません。ただし、米国/ドイツのブランドのものほどシャープさやフィット感はありません。予算があれば、より高品質なセットを購入してください。私は、写真のようにやや湾曲したハンドルの方が人間工学に基づいていて好みです。
購入先: eBay/Amazon/Aliexpress
高品質なワイヤストリッパ/カッターの購入先: 電気部品サプライヤー、電気工事用サプライヤー

精密ホビーナイフ

基板をリワークしたり、基板の欠陥を見つけたりした場合、精密ホビーナイフを使えば、間隔の狭い小さなトレースでも容易にカットでき、銅箔からソルダーマスクを簡単にこすり落として部品を追加したり電圧/信号を読み取ったりすることができます。最も安価なものでも、有名ブランドの高価なものと同じように機能しますが、長時間使用すると使いづらくなる可能性があります。刃はすぐに切れにくくなってしまうので、替刃の箱を購入してください。
購入先: 工芸品店、金物店、電子部品サプライヤー、Amazon/eBay、HobbyKing

ホットグルーガン

熱接着剤は、私の知る限りでは最高の接着剤です。ほとんど何でも接着でき、ケーブルの張力緩和にも最適で、イソプロピルアルコールを2、3滴垂らせば簡単に剥がせます。小さなクラフトガンではなく、高温の12mm/1/2インチのグルーガンが必要になります。3M Polygunシリーズは素晴らしいガンですが、非常に高価です。予算が限られている場合は、地元の金物店で販売されている電動工具ブランドのグルーガンが良い選択肢です。

安価なグルーガンの購入先: ホームセンター、Amazon/eBay、電動工具サプライヤー

高品質なグルーガンの購入先: 電子部品サプライヤー、機械工学部品サプライヤー

拡大鏡ライト

小さな部品を見たりICマークなどを近くで確認したいときなど、少し明るさが必要なことがあります。拡大鏡ライトを使用すると、両方とも叶います。重いベースまたはクランプマウント(あるいはその両方)付きで入手できます。現在、LEDのライトが最も普及しています。可能であれば、昼光色温度のライトを入手してください。

購入先: 工芸品店、電子部品サプライヤー、Amazon/eBay、HobbyKing

デジタルノギス

一度ノギスを入手すると、その使用頻度の高さに驚くことでしょう。電子機器を何かに組み込んだり、少しでもメカニカルなことしたりする場合、ノギスは貴重です。予算があれば、200 mm/8インチのミツトヨ製ノギスのセットを手に入れましょう。予算がない場合、他のメーカーのノギスはどれも差はありません。安価なものは、スライドやロックが容易ではない、ゼロ位置がよく記憶されない、あごを素早く開閉すると読み取れないことがある、あごに硬い鋼材が使用されていない、バッテリーの消耗が非常に早いといったことがありです。とはいえ、私はミツトヨのセット1つと安物のセットを6つほど持っています。

安価なノギスの購入先: eBay/Amazon/HobbyKing
ミツトヨ製ノギスの購入先: ミツトヨ直販、McMaster(米国)/Cromwell(欧州)、計測器メーカー、一部の電子部品サプライヤー

帯電防止マット

帯電防止マットは安くはありませんが、使用する価値は十分にあります。湿度が低いか標高が高い場所では、帯電防止マットが必須です。一方、湿気の多い高湿度の地域は、静電気のリスクがはるかに低くなります。高温定格の帯電防止マットは素晴らしいはんだ付けマットになります。少し柔らかくて滑りにくく、落とした部品を簡単に見つけることができます。ただのマットではなく、リストストラップとアース接続オプションが一体化したものを購入してください。

安価な帯電防止マットの購入先: eBay/Amazon
高品質な帯電防止マットの購入先: 電子工具サプライヤー、電気部品サプライヤー

はんだ付けステーション

安価なはんだ付けステーション/はんだごてとWeller製品では、はんだ付け作業の質に大きな違いが生じます。最初から高品質なWeller製はんだごてを購入することをお勧めします。人気の高いHakko製を使用したことがありますが、Weller製の熱伝達と熱制御の方が優れており、何時間もはんだ付けした後も、ペングリップに触れても冷たさを保っていることがわかります。0402以下の小さい部品を大きなGNDプレーンに接続したPCBで作業をすると、はんだ付けステーションの品質がすぐにわかります。Weller製では小さいパッドを1秒で取り外せますが、ほとんどのステーションはパッドをまだもう少し温める必要があります。Weller製は高価ですが、私が試した6社ほどの上位競合製品のどれも足元にも及びませんでした。

Weller製を購入したくない場合は、部品を簡単に購入できる、交換可能なこて先を備えた60W以上のステーションが必要になります。交換可能なこて先については、はんだごてから伸びるこて先が短いほどベターです。先端が短いということは、先端が温度センサーや熱源にできるだけ近いということなので、太いワイヤで作業をする際、あるいは大きいGNDプレーンを備えたプリント基板を加工する際に、先端が急激に冷えることがなく、ステーションの設定温度は先端の実際の温度に近いものとなります。

予算

WE1010 70W

品質

WT1012 95Wベース 80Wペン

最高品質

WX1010 200Wベース 120Wペン

個人的には、WE1010はWT1012ほど入手する価値があるとは感じません。WX1010は、大きいGNFプレーンを備えたPCBや熱質量の大きい部品を扱うプロには優れた選択肢です。WTとWXには両方とも、将来の要件に応じて個別に購入できる幅広いペンが用意されています。ただし、上記の選択肢はほとんどの用途に適しています。

WT1012はLTシリーズのこて先に対応しており、WX1010はXNTシリーズのこて先に対応しています。一般に、丸形/円錐形のこて先は接触面積が限られていて熱伝達が良好ではないため、お勧めしません。チゼルチップにはさまざまなサイズがありますが、その中で私が最もよく使うのは1.6mm、2.4mm、3.2mmです。標準の2.4 mmのチゼルで0402部品のはんだ付けが十分にできます。

はんだ付け用のアクセサリもいくつか必要になります。

ヒューム排出機

はんだ付けの際、フラックス蒸気の煙が発生します。ヒューム排出機がこの煙を収集してくれるので、肺への悪影響を防げます。Weller製やその類似品など、傾けることができるものを探してください。Hakkoの青い固形プラスチック製のものやその類似品はあまり実用的ではありません。オフィスにいる場合は、Weller Zero Smogや競合ブランドの製品の方が、健康と安全のためにはるかに優れています。

購入先: 電子部品サプライヤー、eBay/Amazon/Aliexpress

Loctite Henkel(米国ではMulticore)97SC C511はんだワイヤ

流れがよく、汚れることもなく、接合しやすいはんだの優良メーカーを見つけたら、他社製のものにはなかなか切り替えられません。C511はんだは安くはありませんが、品質は大変優れています。私は以前、職場で安いはんだを使わざるをえなかったことがあり、通常はLoctiteはんだを持ち込んで使用することになりました。安価なはんだの中には、泥のように流れたり、フラックスが含まれていたりして、基板を大きく汚してしまうものがあります。C511は、RoHS準拠の錫/銀/銅の混合物である無洗浄はんだです。さまざまな直径のものを入手できます。私は通常、0.56mmのロールと1.63mmのロールを手元に用意しています。0.56mmは微細ピッチ部品に適しており、1.63mmは太いワイヤや大きな部品の錫メッキに適しています。
購入先: 電子部品サプライヤー

MG Chemicalsのこて先クリーナー

こて先クリーナーはノーブランドのものが安く手に入りますが、MG Chemicalsの製品ほど効果はなく、高価なはんだごてを傷める可能性があります。こて先に黒い堆積物が蓄積し始めたら、こて先クリーナーを使うとこて先を新品同様の状態に戻すことができるため、はんだ付けをより速く、効果的に行うことができます。
購入先: 電子部品サプライヤー

Aven Toolsのはんだ吸取器・はんだ吸取りポンプ

はんだ吸取器は、スルーホールコンポーネントやコネクタを取り外したり交換したりするときにとても役立ちます。私は小さいメタルバレルの吸取器を使用しましたが、いつも十分に吸わないことがわかりました。本当によく吸い取る道具が必要な場合は、Aven Toolsのはんだ吸取器を入手してください。他のペンとほぼ同じ価格ですが、非常に幅広の本体/ピストンと、ピストン移動が長い超強力なスプリングを備えています。小さめのモデルと非常に大きいモデル(17535)の2つのモデルがあります。大きいモデルを入手しましょう!

購入先: 電子部品サプライヤー

はんだ吸取線

正直、私ははんだ吸取線の大ファンではありません。十分に錫メッキされたはんだペンの先端を使えば、大抵の余分なはんだを拭き取ることができるからです。ただし、新しいDPAK(TO-263)や同様の大きなフラットパッケージのパッドをリワーク時に平らにしたり、ICピンをきれいにしたりするのに役立つと考える人もいます。私は幅2mmと3mmのはんだ吸取線のロールを机の上に置いていることが多いです。無洗浄フラックスであれば問題ありません。

購入先: 電子部品サプライヤー

MG Chemicalsの836-P無洗浄フラックスペン

ここでも、特定のブランド名/モデルを取り上げます。さまざまなフラックスペンを使ってきましたが、優れたペンは部品のリワークがしやすくなる一方、低品質なペンではめちゃくちゃになります。Kesterが製品の製造を中止して以来、836-P無洗浄フラックスペンは私が使用した中で最もクリーンで効果的なペンです。フラックスペンは、フラックス用の大きなチゼルチップのシャーピーのようなものです。より数の多い8AWGワイヤでも、軽い塗布で数秒で完全に塗ることができます。基板をリワークする際、ピン同士がはんだブリッジされた微細ピッチ部品を素早くクリーンアップできます。

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交換用真鍮ブラシ

はんだ付けペンの先端を掃除するには、濡らしたスポンジよりも真鍮ブラシの方がはるかに優れています。高品質なはんだペンスタンドには通常、真鍮ブラシが付属しています。定期的に交換すれば長持ちしますが、いつかは寿命が来るので、そのときのために予備を1、2個用意しておくと安心です。

購入先: 電子部品サプライヤー、eBay/Amazon/Aliexpress、HobbyKing

お気づきかと思いますが、はんだ付けに関しては、特定の部品番号に非常にこだわりを持っています。これは10年以上にわたる試行錯誤から生まれたもので、完璧な解決策を見つけてそれにこだわると、いつのまにかそうなっています。幸いにも、私は多くの製品を試し、何がうまくいって、何がうまくいかないのかを知る機会がありました。これまで提案してきた製品は、長年役に立ってくれた製品であり、これらの製品なしでは私はとても仕事ができません。

ホットエアステーション

非常に高価なプロ仕様のはんだ付けステーションの1つをお勧めした後で、ホットエアリワークステーションをお勧めすると少し不安になるかもしれませんね。心配ご無用です。実は、市場で最も安い選択肢の1つを好んで使っているのです!熱を適度、正確、強力に部品に直接伝える必要があるはんだペンとは異なり、ホットエアステーションは空気を加熱して基板、ワイヤ、または熱収縮材に吹き付けるだけで済みます。858Dシリーズのホットエアリワークステーションは手頃な価格で、温度とエアフロー速度を正確に制御できます。基板の一部を温めたり、はんだを完全にリフローしたりする必要がある場合は、858Dがその役割を果たします。また、温度制御できないライターやヒートガンよりも、熱収縮の点ではるかに優れた選択肢です。

ATTEN(およびコピー製品)858D/858D+ホットエアステーション

安くて効果的です。858Dよりも高い製品を買う理由はあまりありません。

購入先: eBay/Amazon/Aliexpress

 

試作品作成用品

電子工作を始めたばかりでも、複雑な製品を設計している場合でも、通常はプロジェクトまたは少なくともその一部をブレッドボード上で構築するのが良いでしょう。ファームウェアを開発している場合は、PCB設計に着手する前に、すべての機能が動作することを確認できます。

私について言うと、電子部品キットは自分の設計にはあまり合わないので好みではありません。ただし、さまざまなスルーホール抵抗器、LED、コンデンサーがあると便利だと思います。私はこの10 年、本番PCBでスルーホール抵抗器を使用したことはありませんが、ブレッドボードには非常に便利で、PCBの試作品の誤りを修正できます。LEDは奇妙な選択のように思えるかもしれませんが、ブレッドボードで使用できるし、ほぼあらゆる論理回線にはんだ付けして、回線が電流引き込みを処理できる場合はどのような状態になるか視覚的にすぐに確認できます。

リボンケーブル

バルクリボンケーブルは、持っていると本当に便利です。1本のより線または複数のより線を一度に剥がせば、基板や部品を接続するための多色ワイヤができます。また、幅広のリボンは導体が数本しかないリボンに比べてコストがかからないため、大量のワイヤを入手するうえで非常にコスト効率のよい方法でもあります。できるだけ幅が広くて非常にカラフルなケーブルを購入してください。

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より線セット

リボンケーブルは素晴らしい製品ですが、1色だけの長いケーブルが必要な場合もあります。より線のボックスセットは、試作品/ブレークアウト基板の接続にとても役立ちます。写真のように箱入りセットのスプールもあれば、長さ単位で販売されているものもあります。22AWGまたは24AWGサイズが最も実用的で、ほとんどのプロジェクトで役立ちます。

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無はんだブレッドボード

スルーホールコンポーネントやブレークアウト基板を使用して試作品を作成する場合、無はんだブレッドボードを使用すると、多くの労力を節約できます。ミニサイズのものを購入することもできますが、大きなサイズ(800 以上のポイント/60列以上) でもすぐに小さすぎることがわかるため、2つ以上購入することを検討してください。

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ブレッドボード用電源

ラボ用電源は使いたくないけれども、ブレッドボードプロジェクト用の単純な3.3Vまたは5V電源だけ必要な場合があります。これらの安価な電源はブレッドボードのパワーレールに直接差し込むと、各レールで3.3Vまたは5Vの電源になります。USBケーブルまたはバレルジャックを使用して電源を供給できます。

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クリンプリボンジャンパワイヤ / フックアップワイヤ

端が圧着されたリボンケーブルは、ブレッドボードに接続したり、2.54 mm/0.1インチ間隔のヘッダーのピンにアクセスしたりするのに最適です。あらゆる事態に備えて、オス/オス、オス/メス、メス/メスの各種を揃えておきましょう。

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熱収縮チューブキット

ワイヤをはんだ付けする場合、接合部をカバーする手段が必要です。安価な熱収縮チューブキットを使用すると、小さなボックスに複数の色と直径のものが入っているので、作業が楽になります。

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手頃な価格の電解コンデンサー詰め合わせキット

ブレッドボードで作業している場合、またはブレッドボードの電圧を安定させるために追加の静電容量が少々必要な場合、これらのキットを使用すると、大金をかけなくても幅広い選択肢を手にできます。コンデンサーは通常、公差が低く、寿命は長くありませんが、試作品作りには問題ありません!

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手頃な価格の抵抗器詰め合わせキット

ブレッドボード上で回路を設計する場合でも、試作品PCBで計算ミスを修正する場合でも、適切な範囲の抵抗器があると便利です。5%/ E24の許容値を十分にカバーする安価なキットが役立ちます。

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手頃な価格の3mmと5mmのLED詰め合わせキット

前述したように、LEDは論理回路の状態を示したり、カラフルで派手なプロジェクトを作ったりするのに便利です。3mmと5mmのサイズがあるので、ブレッドボードでLEDを使用したり、プロジェクトの筐体にLEDを取り付けたりすることが簡単にできます。

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分割ピンヘッダー

分割ピンヘッダーはいくらあっても困りません。ヘッダーがはんだ付けされていないブレークアウト基板を購入した場合、自分のPCBで使用するには自分ではんだ付けする必要があります。分割ピンヘッダーを使うと、ブレッドボードに物を差し込むのもとても簡単になります。金メッキされたものがあれば、より長持ちするし、はんだ付けもしやすいです。安価な錫メッキのものの中にはすぐに変色してしまうものもあります。

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試作品作りに必要なものは、まだまだたくさんあります。ただし、そのような製品は通常、プロジェクト固有のものです。最終的には、さまざまな開発キット、ハードウェアデバッガーブレークアウト基板、ディスプレイなどを集めることになります。それらの道具のおかげで、EDA/ECADソフトウェアで回路図に取り組む前に、ブレッドボード上で完全な設計を構築できるようになります。

試験装置

では、ラボ立ち上げの楽しい部分、ガジェットに取り掛かりましょう。エンジニアは誰しも試験装置が大好きですが、その中でも電子技術者は、十分なテスト機器があれば自分の作業をあらゆる側面から容易に視覚化できるという点で、他のエンジニアリング分野に比べてとても恵まれています。ほとんどのラボでは、デジタルマルチメーター、オシロスコープ、ロジックアナライザーの3つの主要機器が必要です。

また、ここでラボ用電源も追加します。厳密には試験装置ではありませんが、必要な電圧をかけることができ、さらに重要なことに、組み立てたばかりの基板に電流を制限することで、基板を破壊することなく不具合を迅速に見つけることができます。

デジタルマルチメーター

マルチメーターは、試験装置の中で最も基本的なものです。優れた装置を使用すると、ACおよびDC電圧、ACおよびDC電流、導通、抵抗、静電容量、周波数を読み取り、ダイオードをテストできます。マルチメーターには、ハンドヘルド式と卓上式の2つの形状があります。ハンドヘルド式装置は持ち運びに非常に適していますが、卓上式装置は通常、より高い精度と追加の機能を備えています。ほとんどの卓上式デジタルマルチメーターの主な利点の1つは、一般的な2線式抵抗測定の代わりに4線式抵抗測定を使用できることから、低い抵抗値でより高い精度が得られることです。ハンドヘルド式装置とまったく同じ機能と精度を備えた非常にローエンドの卓上式装置がいくつかありますが、そのうちの1つを選ばなければならないとしたら、私は常にハンドヘルド式を選ぶので無視します。

マルチメーターの機能セット以外に注目したい主な仕様は、数字またはカウント数での分解能であり、大きいほど優れています。カテゴリーIIIまたはカテゴリーIVの適切な安全定格を備えていることも確認する必要があります。カテゴリーについては、National Instrumentsを参照してください。

電子工学の初心者にも熟練者にも、オートレンジの高精度RMSメーターを必ずお勧めしています。安価なメーターでは測定範囲を手動で選択する必要があり、オートレンジで節約できる時間が無駄になります。高精度RMSメーターがあれば、単なる平均電圧ではなく、AC波形の実際の二乗平均電圧を読み取ることができます。

マルチメーターは、DigiKey、Mouser、Element14/Farnell/Newark、RS Componentsなど信頼できるエレクトロニクス販売代理店または試験装置サプライヤーからのみ購入してください。信頼できる販売元から購入すれば、メーターが正規品であり、適切な安全性テストに合格していることを確認できます。安価なメーターも優れていますが、間違った設定(導通テストモードなど)でAC電圧を測定すると、一部の安価なブランドのメーターは文字通り壊れてしまいます。

私はFluke 87ハンドヘルド式メーターを10年以上使用してきましたが、優れた性能を発揮してくれました。mA電流の測定能力を失い、内部のプラスチック製支持材の一部が破損したため、今年はアップグレードを検討することになるでしょう。その際には、ここでのお勧めを参考にするつもりです。Flukeは評判も品質も素晴らしいですが、Keysight製の以下のモデルの1つを検討する予定です。現時点では、Keysightの方が多くの価値を得られると思うからです。

数人のエンジニア用のラボを立ち上げ、費用を節約しようとするのであれば、それぞれのエンジニアにミッドレンジのハンドヘルド式メーターを提供し、よりハイエンドな卓上式装置を備えたデスクを用意することを検討してください。これなら、より精密な測定が必要になったときにチームで使用できます。

ハンドヘルド式デジタルマルチメーター

基本

Tenma 72-7780
6000カウント
600V/10A(最大)
DCV 0.5% +2桁
AC/DC電流
AC/DC電圧
静電容量
導通
ダイオード
周波数
抵抗
温度

ミッドレンジ 

Keysight U1242C

10000カウント
1kV/10A(最大)
DCV 0.09 % + 2カウント
AC/DC電流

AC/DC電圧

静電容量

導通

ダイオード

頻度

抵抗

温度

ハイエンド

Keysight U1272A

30000カウント

1kV/10A(最大)
DCV 0.05% + 2カウント

AC/DC電流
AC/DC電圧

静電容量

導通

ダイオード

頻度

抵抗

温度

 

卓上式デジタルマルチメーター

 

基本

RIGOL DM3058E

20万カウント

DCV 0.015% + 範囲の0.003%
123回の読取り/秒

1kVDC (750VAC)/20A(最大)

AC/DC電流

AC/DC電圧

導通

頻度

期間

抵抗

ミッドレンジ

Keithley 2110-240

20万カウント

DCV 0.012%
50,000回の読取り/秒

1kVDC (750VAC)/10A(最大)
AC/DC電流
AC/DC電圧
静電容量
導通
ダイオード
周波数
抵抗
温度

ハイエンド

Keysight 34465A

200万カウント

CV 0.003%

5000回の読取り/秒

50,000回の読取り/秒(オプション)

1kVDC (750VAC)/10A(最大)

AC/DC電流

AC/DC電圧

静電容量

導通

ダイオード

頻度

抵抗

温度

 

デジタルストレージオシロスコープ

オシロスコープ(略してスコープ)は、電子機器の開発とデバッグに最も役立つツールの1つです。スコープがあれば、非常に短い時間尺度と非常に高い解像度で1つの回線(または複数のチャネルを持つ複数の回線)の信号を確認できます。スコープには、数百ドルのものから、高級スポーツカーや家の値段をはるかに超えるものまで、非常に幅広い製品があります。以下のスコープは、まあこの中ではローエンドに属するものです。初めてラボを立ち上げる場合、数十万ドルもするオシロスコープが必要になる可能性はほとんどありません。

オシロスコープを検討する際、考慮すべき重要な仕様が3つあります。このガイドはオシロスコープを購入するための詳細なガイドではないので、簡単に説明していきます。

まず、帯域幅です。必要な帯域幅は、測定する信号の基本周波数の少なくとも3~5倍である必要があります。スイッチング周波数が2.5MHzの電源を使用している場合、必要な帯域幅は12.5MHzだけです。ただし、40MHzでクロックされるSPIデータを確認したい場合は、200MHzの帯域幅のスコープを探すことになります。ディスプレイへのLVDS信号を確認しようとする場合は、信号は100MHz以上でクロックされる可能性があるため、500MHzの帯域幅を持つオシロスコープが必要になります。帯域幅はオシロスコープの値段を決める主な要因の1つでもあり、帯域幅が増加するとほぼ指数関数的に増加します。趣味に使うのであれば、一般に50~100MHzのオシロスコープで大満足でしょう。プロとして仕事をするのであれば、設計によっては200~500MHzのスコープの方が適しているかもしれません。

2番目はサンプルレートです。オシロスコープを機能させるには、サンプルレートの2倍以上の帯域幅が必要なので、帯域幅の5倍が適切です。ここで取り上げている帯域幅範囲の最新のデジタルオシロスコープの大半は、サンプルレートの1倍以上の帯域幅を備えています。

3番目はメモリ深度です。メモリ深度が大きいほど測定時間を長くできるため、ほとんどの場合、メモリ深度が大きいものがお勧めです。一度に測定できる持続時間は、メモリ深度をサンプリング周波数で割った関数です(つまり、各サンプルはメモリの1ポイントを使用)。メモリが多ければ、信号を長期間にわたって、あるいはより高い解像度で視覚化できるため、ハードウェアの問題を引き起こすグリッチを見つける可能性が高くなります。

オシロスコープにはいくつかの構成があり、最も基本的なオシロスコープには2つのチャネルがあります。2つのチャンネルだとかなり限定的だと思います。最初の2つのチャンネルに関連する別の信号を測定したり観測したりするには、通常3番目のチャンネルが必要だからです。たとえば、Hブリッジで2つのMOSFETのゲートピンを観測したり、ゲートドライバICの入力も監視したりする場合があります。あるいは、スイッチモード電源で入力、出力、フィルター後の電圧を監視したりする場合があります。多くの機器に言えることですが、数か月後に必要な機器をもう1台買うよりも、今すぐ必要な機能以上のものを備えたものを購入した方が安くつくのが普通です。

最新オシロスコープのもう1つの構成オプションは、ロジックアナライザーをオシロスコープに一体化した混在信号オシロスコープです。一見、コンピューターに接続されたロジックアナライザーと比較すると、オシロスコープの小さな画面を備えたロジックアナライザーは特に役に立たないように思われるかもしれません。私見ですが、一体型ロジックアナライザーの本当の利点は、標準的なチャンネルトリガーだけでなく、ロジックアナライザーからのデータでトリガーできることです。

愛好家向け

Rigol DS1052E
50MHz、1GSa/s

16kptsのメモリ深度

7nsの立ち上がり時間

2 mV/div - 10V/div
5ns/div - 50s/div

8ビット

プロフェッショナル(ベーシック)向け

Keysight DSOX1204G

100MHz、2GSa/s

1Mptsのメモリ深度

3.5nsの立ち上がり時間

500 μV/div~10 V/div

5 ns/div~50 s/div

8ビット

関数発生器

高度

Rohde & Schwarz RTB2004-COM4

300MHz、2GSa/s

10Mptsのメモリ深度

1.15nsの立ち上がり時間

1 mV/div~5 V/div

1 ns/divおよび500 s/div

10ビット

関数発生器

前述のように、ここではハイエンドのスコープについては取り上げていません。エンジニアチームがある場合は、マルチメーターのセクションで述べたように、ハイエンド機器を備えたデスクを設置することをお勧めします。上記のベーシックなプロフェッショナルスコープは、各エンジニアのデスクに置くのに最適な選択肢であり、それよりもずっとハイエンドなスコープは共有の「高度なデバッグ」デスクに置くのがお勧めです。

ロジックアナライザー

ロジックアナライザーを使用すると、デジタル信号を簡単に分析してデコードできます。デジタルプロトコルを扱う場合、機器間の通信を確認することは非常に貴重です。マイクロコントローラーまたはFPGAとセンサー間で通常使用するほとんどのデジタル通信プロトコルは、簡単にデコードして視覚化できます。これは、問題の原因がわからない場合に、センサーや外部周辺機器と通信しているコードをデバッグするときに非常に役立ちます。さらに、2台の機器間の通信を調べる必要がある場合のリバースエンジニアリングにも非常に役立ちます。

上述したように、ロジックアナライザーはオシロスコープに組み込むことができ、より多くのトリガーオプションを実現するのに最適です。それにもかかわらず、オシロスコープのトリガーオプションは非常に高価なことがあり、オシロスコープの比較的小さな画面では、機器の通信を扱うときに最高のユーザーエクスペリエンスを得ることはできません。

USBロジックアナライザーの場合、非常に安価なJiankun/Kingstと、より値段の高いSaleae装置の2つの主な選択肢があります。どちらも使ってみましたが、Jiankunはコストパフォーマンスに優れている反面、ユーザーインターフェースにバグがあり、高速通信に苦労します。PCソフトウェアは、古いSaleaeソフトウェアのコピーです。LA2016は、予算の限られた愛好家や専門職に最適です。一方、不具合やバグに時間を割けない専門職には、Saleaeの優れたソフトが向いています。Saleae Logic ProのUSB 3.0接続ではサンプルの連続ストリーミングが可能である一方、LA2016はUSB 2.0を使用し、サンプルの長さは入力をサンプリングする速度によって異なります。

予算

Jiankun/Kingst LA2016

16チャンネル

200MS/s

50Mサンプル/チャンネル

USB 2.0

専門職向け

Saleae Logic Pro 16

16チャンネル

500MS/s

無制限のサンプル/チャンネル

USB 3.0

ラボ用電源

新しいPCBを定期的に設計している私にとって、高品質なラボ用電源はラボデスクに不可欠です。回路図やPCBレイアウトに単純な間違いがあると、新しく組み立てた基板に必要以上の電流が流れてしまうおそれがあり、また、組み立て中、基板にショートがあるのを見逃してしまう可能性もあります。電流制御電源を使用して基板に電源を投入すると、電流制限を基板の動作電流の予想値よりもわずかに高く設定できます。このようにして、電源が定電圧ではなく定電流モードですぐに起動した場合、基板に潜在的に問題があることがわかり、魔法の煙を出すことなく追加の診断を行うことができます。

また、優れたラボ用電源を使って、バッテリーから簡単に得られる電圧を発生させることができるため、LED、モーター、ソレノイドなどに電源を容易に投入したり、電流引き込みをリアルタイムで観察したりすることができます。最新のデジタル電源の大半は優れた電流測定機能を備えているため、マルチメーターは電流引き込みの監視ではなく、基板上の電圧チェックに自由に使用できます。

非常に安価なスイッチモード電源の多くは、出力に大きなコンデンサーを搭載しているため、電子機器に電源を初めて入れるのには不向きです。すでにスイッチが入った状態で被試験機器を電源に接続すると、電流制限がどのように設定されていても、コンデンサーにあるすべてのエネルギーが瞬時に利用可能になり、試験する回路やLEDのほとんどを蒸発させる可能性があります。電源をオフにした状態で機器を接続し、試験の準備ができてから電源をオンにする場合、電流制限を計算するときに大きなコンデンサーの突入電流を考慮する必要があります。コンデンサーが充電されると、回路はその高い電流制限の恩恵を十分に受けることになるため、配置が悪い部品や値が正しくない部品を損傷させるかもしれません。したがって、ここでは低コストのスイッチモード電源は取り上げません。

高品質な電源を表す良い指標は重量です。リニア電源は、大きなヒートシンクが内蔵されているため、かなり重量があります。安価で低品質な電源は、同じような定格の高品質な電源に比べ、重量が何分の一程度です。

基本

Tenma 72-13310

0-30v 0-5A×2

2.5v/3.3v/5v×13A

315W

負荷:

電圧: ≤0.01%+5mV

電流: ≤0.1%+10mA

回線:
Voltage: ≤0.01%+3mV

電流: ≤0.1%+3mA

リップル/ノイズ:

電圧: ≤ 2mVrms

電流: ≤ 3mArms

ミッドレンジ

Keithly 2231A-30-3

0-30v 0-3A×2

0-5v 0-3A×1

195W

負荷:
電圧: ≤0.02% + 4mV 電流: ≤0.2% + 3mA

回線:

電圧: ≤0.02% + 4mV 電流: ≤0.2% + 3mA

リップル/ノイズ:

電圧: ≤1mVrms/≤5mVp-p

電流: ≤6mArms

ハイエンド

Rigol DP832A

0-30v 0-3A×2

0-5v 0-3A×1

195W

負荷:

電圧: <0.01%+ 2mV

電流: <0.01%+ 250μA

回線:

電圧: <0.01%+ 2mV

電流: <0.01%+250μA
リップル/ノイズ:
電圧: <350μV / 2mVpp

電流: <2mA rms

卓上式試験装置の従来のチャンピオンであるKeysight、Tektronix、Keithly、B&K Precisionを抑えてRigolがトップに立つのは、少し奇妙に思えるかもしれません。ただし、これはDP832Aを数年間使用した経験に基づいています。DP832Aは、高品質な電源としてだけでなく、優れた解析ツールなど、多くの機能を電源に詰め込んでいます。数百万円の予算で、日々の運用に使うのにRigol以上の選択肢を見つけるのは大変でした。

専用設備

前述の試験装置以外にも、広範囲に及ぶ特殊な試験装置や、上記の装置を高度に特殊化したバージョンがあります。この機器は用途に特化しているため、具体的な機種は取り上げず、各機器の用途を紹介することにします。

関数/信号発生器

ほとんどのミッドレンジとハイエンドのオシロスコープには基本的な波形発生器が組み込まれており、波形発生器の大半の用途に対応できますが、このようなオシロスコープで生成できるものより複雑な信号や特殊な信号が必要になることがあります。オシロスコープに内蔵されているものより多くの機能を搭載した、1チャンネルの任意波形発生器を200ドル以下で購入できます。RF信号や他の非常に高い周波数の信号 、またはプロトコルを生成する必要がある場合は、数万ドル相当の製品があります。

非常に基本的な用途の場合、波形発生器は論理デバイスの特性を評価し、アナログ部品をテストするのに非常に役立ちます。装置のクロックに問題がある場合は、波形発生器の信号で簡単に代用できます。より高度なファンクションジェネレーターを使えば、複雑な波形やプロトコルをシミュレートできるので、RF信号を作成し、Bluetooth、WiFi、セルラープロトコルなどのRFプロトコルや、CAN、SPI、I2Cなどの基本通信プロトコルのエミュレーションが可能です。

プログラム可能な負荷

電源、バッテリー、または太陽電池を使用している場合、試験を容易にするためにプログラム可能な負荷こそ必要になるかもしれません。プログラム可能な負荷を使用すれば、非常に高い精度で電源のストレス試験を実施できます。一般的には、定電流、定抵抗、定電力散逸の各モードで動作可能なものが多いようです。テストプロファイルをプログラムして装置をシミュレートしたり、エネルギーをただ常時吸収することもできます。最も基本的な装置は200ドル未満です。高速スルーレートと数百キロワットの範囲へのパルス負荷プロファイルを備えた高度な装置には軽く数万ドルはかかります。

赤外線画像

適度な量の電流で動作している場合でも、ICがすぐに過熱してシャットダウンしたり、損傷したりする可能性があります。大量の電流引き込みが必要なプロジェクトで作業する場合、赤外線カメラは、回路基板全体に温度プローブを接着することなく、これらの問題を迅速に診断できます。赤外線カメラは、通常のカメラのような可視光スペクトルではなく、長波赤外線(放射熱)を認識します。回路基板の熱放散経路やピーク温度と平均温度を視覚化するのに非常に役立ちます。数百ドルあれば、スマートフォンに取り付けられる低解像度のカメラを購入でき、数千ドルあればより高精度で解像度の高いハンドヘルドモデルを購入できます。

赤外線カメラの購入を検討している場合は、黒いスプレー塗料の缶の購入も検討しましょう。露出金属は赤外線を反射するため、はんだ、RFシールド、露出した銅の温度を確認できません。基板全体を黒くスプレー塗装することで、カメラで熱放射を簡単に確認できるようになります。

RFテスト

無線信号を作成または受信する無線周波数装置に直接取り組んでいる場合は、専用のRF試験装置を購入することになるでしょう。

RF試験用の最も基本的な試験装置はスペクトラムアナライザーです。これを使用すると、RFスペクトルと電力レベルを分析できます。これは、RF回路のデバッグ、装置間の通信の監視、基本的なコンプライアンステストに使用できます。スペクトラムアナライザーは比較的高価な試験装置であり、周波数が増加するにつれて指数関数的に高価になります。より安価な選択肢として、コンピューターの画面と処理能力を使用して信号を分析するソフトウェア定義型無線(SDR)があります。

RF回路のレイアウトやアンテナの設計を行う場合、ネットワークアナライザーを使用すると、RFパスと部品を迅速に調整して最適化できます。ネットワークアナライザーは、スカラーネットワークアナライザー(SNA)またはベクトルネットワークアナライザー(VNA)として使用できます。周波数での振幅のみを確認する必要がある場合、スカラーネットワークアナライザーははるかに費用対効果が高く、VSWRと反射率を測定できます。ほとんどの大手試験装置ベンダーはSNAをもう製造していませんが、VSWRと反射率の値が試験に十分であれば、一部の卓上式スペクトラムアナライザーや多くのSDRスペクトラムアナライザーは、スペクトラムアナライザーがSNAとして機能するようにトラッキング生成機能を統合しています。

一方、ベクトルネットワークアナライザーを使用すると、振幅と位相の両方を視覚化できます。これによりスミスチャートを生成して、回路やアンテナをかなり迅速に調整したり、装置の特性を評価したりすることができます。

RF試験装置の最も基本的な側面として、周波数カウンタを使って無線送信の主周波数を見つけることができます。これは、側波帯や周波数ホッピングのない基本的なRF送信の出力周波数を確認するのに役立ちます。さらに、RFパワーメーターは回路からのRF電力を表示できるため、生成される電力量を非常に正確に示すことができます。スペクトラムアナライザーを使用すると、これらの測定がはるかに簡単に、より視覚的に行えますが、はるかに高価です。

データの取得とロギング

データ収集装置はさまざまな目的があるため、ラボでとても役に立ちます。この装置はログ機能を備えたマルチチャンネルデジタルマルチメーターと考えることができます。故障分析、製造時の合否判定、ケーブルハーネスの迅速な試験に非常に重宝します。

基板の多数のチャンネル一度に長期間監視することで、障害をより簡単に分析して問題の原因を特定できます。

多くのチャンネルが利用できるため、製造装置用のカスタム試験装置を構築して、試験点から電圧、電流、光、その他のデジタルまたはアナログ信号を迅速かつ正確に読み取ることができます。その方が、これらすべての読み取りを行うためにマイクロコントローラーでソフトウェアを開発するよりもはるかに速いです。

また、複雑なケーブルハーネスがある場合は、多数のチャンネルを備えた収集装置を使ってカスタムハーネス試験装置をすばやく構築し、コネクタ間の導通チェックだけでなく、ケーブル上の電圧降下や静電容量を見て、ケーブルが正しく圧着・終端されているかを確認できます。

ストレージ

最後に、収納は電子工学ラボにおける最大の戦いの1つであると感じています。試作品の作成で余った部品、予備のPCBを保管できること、単に工具を保管できることも、どのような作業スペースに欠かすことはできません。保管場所はいくらあっても足りません。机や棚のスペースを確保しながら、必要なものを手近に置けるように最適化のプロセスを続けていくことになります。

ここでは簡単なアイデアをいくつか紹介します。

部品用引き出し

部品用引き出しと安価なラベルメーカーがあれば、余分な部品をラベル付き引き出しに簡単に保管できます。これで、必要なときに1万個の1% 0402抵抗器を簡単に取り出せます。これらの引き出しには、高価なESDタイプか、普通のタイプのものがあります。電子部品メーカーは工芸品店や金物店よりも高いことがあるので、こういう製品を探しだしてください。

収納トート

複数のプロジェクトに同時に取り組んでいる場合は、収納トートを使用すると、すべての部品、基板、テストハーネスなどを簡単にまとめて保管できます。開発キットやプログラマーをどんどん増やしていくと、これらをメーカー別に保管するための複数の収納トートが欲しくなるでしょう。クローゼットや保管室に簡単に積み重ねて、必要なときに取り出すことができます。

キャスター付き道具箱

機械工がよく使用する道具箱は、工具をすべて保管でき、上部に作業台があるのでとても便利です。回転具、コードレスドリル、手工具など、常に手元に置く必要のない工具を保管するのに最適です。留め具ややケーブルタイを保管するのにも最適な場所なので、すぐに引っ張り出して使用できます。多くの店では非常に高い価格で販売していますが、eBayでは十分な品質の道具箱が非常に安価で販売されています。

デスク用チェスト

当たり前のことのように思えるかもしれませんが、デスク用チェストは、文房具やフラッシュトリムカッター、ナイフなどの小さな工具を保管するのに最適な場所です。

ESDラボデスク/ベンチ

当然のことながら、電子工学ラボには専用のデスクがあります。必要になりそうな電源接続部がすべて組み込まれているほか、試験装置用のシェルフや照明も内蔵されています。アセンブリ/再作業/試験用の独立したデスクのスペースがある場合は、作業環境がより快適になるでしょう。

ご不明な点がありましたら、Altiumのエキスパートにお問い合わせください。市場で最高のPCB設計ソフトウェアをお求めなら、Altium Designer®が最適です。最高の設計ソフトウェアで製品開発をサポートしたいスタートアップ企業は、Altium Launchpadプログラムをご検討ください。詳しくはこちらをご覧いただき、今すぐお申し込みください

筆者について

筆者について

Mark Harrisは「技術者のための技術者」とでも言うべき存在です。エレクトロニクス業界で12年以上にわたる豊富な経験を積んでおり、その範囲も、航空宇宙や国防契約の分野から、小規模製品のスタートアップ企業や趣味にまで及んでいます。イギリスに移り住む前、カナダ最大級の研究機関に勤務していたMarkは、電子工学、機械工学、ソフトウェアを巻き込むさまざまなプロジェクトや課題に毎日取り組んでいました。彼は、きわめて広範囲にまたがるAltium Designer用コンポーネントのオープンソース データベース ライブラリ (Celestial Database Library) も公開しています。オープンソースのハードウェアとソフトウェアに親しんでおり、オープンソース プロジェクトで起こりがちな日々の課題への取り組みに求められる、固定観念にとらわれない問題解決能力を持っています。エレクトロニクスは情熱です。製品がアイデアから現実のものになり、世界と交流し始めるのを見るのは、尽きることのない楽しみの源です。

Markと直接やり取りする場合の連絡先: mark@originalcircuit.com

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