部品調査には、多くの人が思っている以上にエンジニアリング時間が費やされています。Mouserで在庫を確認し、SiliconExpertでライフサイクルを検証し、Octopartで代替品を探す——これを50点以上の部品について行えば、1つの設計あたり簡単に数時間かかります。従来のワークフローでは、複数のブラウザタブを行き来し、スプレッドシートを手作業で更新し、しかもレイアウト後になってからサプライチェーン上の問題に気づくことも少なくありません。その時点では修正コストは高くつきます。調査によると、エンジニアはおよそ設計1件あたり40時間を部品調達に費やしており、その中には代替品調査、ライフサイクル検証、在庫確認が含まれます。これは、本来のエンジニアリングに使われないプロジェクトあたり丸1週間分の工数です。
AltiumのBOM Portal は、これを変えます。PCBプロジェクトからBOMを作成すると、複数のソース(Octopart、IHS Markit、オプションのSiliconExpertとZ2Data)から自動的にデータを取得し、Dashboardチェックで問題を検出し、統合検索ツールで問題を解決し、Octocartで部品を直接発注できます。これまで数時間かかっていた作業が、今では15~30分で完了します。このガイドでは、レイアウト前、つまりまだ安価かつ簡単に修正できる段階でサプライチェーン上の問題を発見するのに役立つNPDワークフローを解説します。
驚かれるかもしれませんが、エンジニアは設計1件あたり約32時間を部品代替品の調査だけに費やしています。在庫確認、ライフサイクルステータスの検証、準拠した代替品の探索です。つまり、プロジェクトごとに調達調査へ丸1週間分の工数を使っている計算になります。
この問題を生み出しているのが、従来型のワークフローです。BOMをエクスポートし、その後で複数の販売代理店サイトを横断して部品を検索し、ライフサイクルを確認し、価格を比較し、代替品を探し、スプレッドシートを更新します。これを設計ごとに50~100回繰り返すのです。作業が終わるころには、価格データの半分はすでに古くなっています。
最も厄介なのは何でしょうか。PCBの80%では、供給性の問題により部品の置き換えが必要になります。これをレイアウト後に発見すると、リスピン1回あたり平均46,000ドルのコストが発生します。回路図段階で見つけられれば、修正は迅速かつ容易です。
Octopart BOM Toolは無料のシングルユーザー向けツールで、迅速な部品調達のために設計されています。BOMをアップロードし、販売代理店横断で価格と在庫を確認し、部品を発注できます。少数の部品をスポットチェックしたり、500点未満のシンプルな試作を検証したりする用途には、実際に非常に便利です。
BOM Portalは、同じデータ基盤の上に、NPD業務に本当に必要なワークフローレイヤーを追加したものです。Dashboardでは、BOM全体にわたる自動ライフサイクル追跡と問題検出により、健全性をひと目で把握できます。IHS Markitによるデータ拡張が標準で含まれ、より深いリスク分析のためにSiliconExpertとZ2Dataのアドオンも利用可能です。Issuesパネルは、そのBOM内の全コンポーネントにわたるEOL、NRND、在庫問題を自動的に表示します。Alternates Search、Suggestions、Part Choices、Parametric Searchにより、問題解決は迅速かつ体系的に進められます。複数のWebサイトをまたいで部品の問題を追跡するのに何時間もかけているなら、そのワークフローはBOM Portalにこそふさわしいものです。BOM Toolは導入の第一歩であり、BOM PortalはNPDを最後まで進めるためのツールです。
BOM Portalを使って部品検証と試作発注を迅速に行う場合、実際のプロセスは次のようになります。
方法は2つあります。
Altium Designerプロジェクトから: Altium 365 Workspaceでプロジェクトを右クリックし、「Create Managed BOM」を選択します。システムがBOMを直接取得するため、OutputJobの設定は不要です。双方向リンクが維持されるので、変更は自動的に同期されます。
既存のBOMをアップロード: 別の設計ツールを使っていますか? ExcelまたはCSVファイルをドラッグ&ドロップするだけです。システムが一般的な列を認識し、自動でマッピングします。
どちらの方法でも、2分足らずで準備完了です。
BOMを作成するとすぐに、システムは統合ソースからデータを取得します。
すべてが自動的に1つの統合ビューに表示されます。
BOMを開くと、状況をすぐに把握できます。視覚的インジケータにより、ライフサイクル分布(Active、NRND、EOL、Obsolete)、コンプライアンス状況、供給性の警告、コストが表示されます。色分けも直感的です。緑は問題なし、黄は要注意、赤は重大を示します。
Issuesパネルでは、廃止部品、在庫不足、コンプライアンス違反、長納期、データ欠落などが分類表示されます。何を修正すべきかが正確にわかります。
フラグの付いた部品をクリックすると、ライフサイクルステータス、在庫レベル、価格動向、仕様などの全体像が確認できます。
置き換えが必要ですか? 役立つツールは4つあります。Suggestionsは、パラメータに基づいて候補を自動生成します。Part Choicesは、事前承認済みライブラリから候補を取得します。Parametric Searchでは、仕様で絞り込み検索できます。Alternates Searchは、フォーム・フィット・ファンクション互換の代替品を見つけます。
仕様を比較して代替品を選ぶと、システムが即座にBOMを更新します。コメントを追加して、判断内容を記録することもできます。
Supply Chainタブに移動すると、どの販売代理店が実際にBOMを満たせるかを確認できます。在庫カバー率、不足箇所、価格ブレークの機会が、わかりやすく整理されて表示されます。たとえば、ある部品を10個多く購入することで15%節約できるなら、すぐに気づけます。
部品ごとの予算目標を設定したいですか? Target Priceを使えば、上限を超える項目にフラグを付けられます。Extra Qty列は、数量割引が有利になるポイントに合わせて追加部品数を調整するのに役立ちます。
Octocartパネルの「Buy」をクリックすると、BOM内のすべての部品がサプライヤーのチェックアウトカートに追加されます。明細、数量、価格、配送内容を確認し、そのままチェックアウトに進みます。
手作業での部品番号コピーは不要です。複数サイトで個別にカートを作成する必要もありません。BOMから発注書まで、単一のワークフローで完結します。
所要時間合計:従来の4~8時間に対し、設計から部品発注まで15~30分。
従来のやり方: レイアウトを完了して部品を発注しようとした段階で、重要なICがNRNDになっており、リードタイムが26週間だと判明します。リスピンが必要です。2週間を失い、数千ドルが消えます。
BOM Portalを使うと: Dashboardが即座にNRNDをフラグ表示します。Alternates Searchでドロップイン置換可能な候補が3件表示されます。回路図段階で差し替えれば完了。5分で済み、再設計コストはゼロです。
従来のやり方: 発注してから販売代理店の在庫不足に気づきます。在庫を探してあちこち連絡するのに2時間かかり、結局は割高な価格で調達。3日の遅延です。
BOM Portalを使うと: Supply Chainビューで、発注前に679社の販売代理店にわたる在庫状況を確認できます。より良い価格の代替サプライヤーもその場で見つかります。数分で発注でき、遅延を回避できます。
従来のやり方: 設計変更が完了したら、BOMを再エクスポートし、変更部品を再調査し、価格を再確認し、スプレッドシートを更新します。反復のたびに3時間かかります。
BOM Portalを使うと: BOM CoDesignがManaged BOMとAltium Designer内のActiveBOMを同期し、常に最新状態を保ちます。
違いを最も簡単に実感する方法は、まず1つの設計から始めることです。現在のBOMをエクスポートするか、Altium 365プロジェクトにリンクしてください。BOMがOctopartとIHS Markitのデータで拡張されていく様子を確認できます。最初にフラグが付いた問題を1つ選び、Suggestions機能を試してみてください。手作業での調査よりどれだけ速いか、すぐにわかるはずです。
30日間のトライアルでは、すべての機能をフルに利用できます。調達部門と連携しているなら、Altium Designerがなくてもレビューやコメントができるよう、BOM Portalに招待してみてください。そのときこそ、CoDesignワークフローの価値が本当に見えてきます。
エンジニアリング時間は、部品データの追跡ではなく設計革新に使うべきです。面倒な調査はシステムに任せましょう。サプライチェーンの問題は、高コストなレイアウト後ではなく、修正が容易で安価な回路図段階で見つけるべきです。設計から発注までを、何時間ではなく15~30分で完了させましょう。
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