Altium Designerでのフレキシブル基板とリジッドフレキシブル基板のアセンブリ

Zachariah Peterson
|  投稿日 十一月 9, 2020
Altium Rigid-flex Guidebook: Your Complete Design Guide

多くの電子機器には複数のPCBが使用されています。リジッドフレキシブル基板は、複数のリジッド基板を1つのユニットにまとめるために使用されます。これによってPCBの適応性を向上させ、特殊なパッケージングに応じて基板をカスタマイズできます。他の一般的な機器の多くは小型化が進んでおり、使用されるPCBもそれに合わせて小さくなっています。今後の設計のために優れたPCB設計ソフトウェアをお探しなら、こうしたあらゆる設計要素が1つのパッケージに統合されたプラットフォームを選ぶことが懸命です。

Altium Designer

PCB設計を完全にカスタマイズできるソフトウェアパッケージ

多くの電子機器には複数のPCBが使用されています。リジッドフレキシブル基板は、複数のリジッド基板を1つのユニットにまとめるために使用されます。これによってPCBの適応性を向上させ、特殊なパッケージングに応じて基板をカスタマイズできます。他の一般的な機器の多くは小型化が進んでおり、使用されるPCBもそれに合わせて小さくなっています。今後の設計のために優れたPCB設計ソフトウェアをお探しなら、こうしたあらゆる設計要素が1つのパッケージに統合されたプラットフォームを選ぶことが懸命です。

私たちの周りにPCBがあふれる中、必要な機能性を機器に確保するための創造的な手法がなければ、設計の品質を向上させることはできません。これを実現するには、数え切れないほどの手法やデザインルールを熟知しておく必要があります。ウェアラブル、モノのインターネット、モバイル、特殊な形状の機器がますます普及する中、フレキシブル設計やリジッドフレキシブル設計の手法を理解しておくことは非常に有益です。

フレキシブル設計とリジッドフレキシブル設計の課題

フレキシブル基板とリジッドフレキシブル基板の設計には、それぞれに異なる課題が伴います。リジッドフレキシブル基板では、複数の基板間の配線が広範囲に配置されたコンポーネントに広がるため、電源分配に影響が及ぶ可能性があります。ここでは、機器の用途やフォームファクターに応じて、フレキシブルの要素に可動部を含めるかどうか、屈曲部がどの程度必要かを検討しなければなりませんが、この選択に応じて設計手法が変わります。

リジッド、フレキシブル、リジッドフレキシブルからの選択

標準的なリジッド基板の設計は2D表示にしか対応しないものの、リジッドフレキシブル設計は3Dで表示できます。そのため、特殊なフォームファクターや興味深い新たな用途を念頭に置いた設計が可能です。医療用電子機器やIoT機器、ウェアラブルの設計では、フレキシブル基板とリジッドフレキシブル基板のどちらを選ぶべきかについて理解しておく必要があります。

 Altium Designerの回路図とレイアウトのスクリーンショット

Altium Designerの回路図とレイアウト

フレキシブル基板とリジッドフレキシブル基板のレイヤースタックアップ

PCBはますます小さくて薄くなっており、もはや同じものは2つとありません。フレキシブル基板の材料にはフレキシブルポリイミドを使用し、内部のフレキシブル層のみでトレースを配線します。リジッドフレキシブル基板ではフレキシブルリボンを使って、リジッド基板の内層を接続しなければなりません。PCBの場合と同様に、フレキシブル基板とリジッドフレキシブル基板の設計では、基板の材料、レイヤースタックアップ、ドリルペア、デザインルールを定義できるツールが必要になります。

ただし、そうしたツールによって表面下で対処された作業内容はすべて、ユーザーが把握できなくてはなりません。必要なのは、リジッドフレキシブル基板でのレイヤー間の接続と完全なレイヤースタックアップを定義できる設計ツールです。FR4の使用に限定されてしまうものは避け、基板のフットプリントからレイヤースタックまで、すべての要素をカスタマイできるものを選ばなければなりません。

PCB設計ソフトウェアでの最良のレイヤースタックアップ戦略

優れたPCB設計ソフトウェアパッケージには、リジッドフレキシブル基板の接続やレイヤーの構成をグラフィカルに表示するレイヤー構成マネージャーが用意されています。この機能では、レイヤーの厚さや種類、材料をすべて1つの直感的なインターフェースで指定できます。レイヤースタックが完成した後は、ソフトウェアを使って設計データをCAD用に変換し、コンポーネントのレイアウトを開始します。

 Altium Designerのレイヤースタックアップ エディタのスクリーンショット

Altium Designerのレイヤースタックアップ エディタ

完全なカスタマイズが可能なAltium Designerの機能

PCBのカスタマイズは、コンポーネントの配置や回路図の作成の領域にとどまりません。そこで必要になるのが、レイヤースタックアップ、複数の基板間の接続、新しいコンポーネントの定義のほか、用途に応じたデザインルールの指定が可能なツールです。統合プラットフォームと謳われているPCB設計ソフトウェアであっても、複数のモジュールを追加で購入しなければならないものは避けるべきでしょう。Altium Designerの統合設計環境では、必要な設計ツールをすべて使用できます。

フレキシブル設計とリジッドフレキシブル設計の出発点は優れたPCB設計ソフトウェア

1つの機器を設計するだけのために、プログラム間でデータをエクスポートする必要があったのはもう昔の話です。PCB設計ソフトウェアは、回路基板を完全にカスタマイズできるものでなくてはなりません。Altium Designerでは、CAD、レイヤースタックアップ、シミュレーションの充実したツールを1つの統合設計環境で利用できます。こうしたツールが1か所に集まっているため、特殊なフットプリントやカスタマイズされた接続があるフレキシブル基板やリジッドフレキシブル基板の設計にも対応できます。

手掛けるのが単層の単純な基板であれ、複数の層で構成されるマルチボードPCBであれ、Altium Designerのように優れたPCB設計ソフトウェアには必要なツールがすべて揃っています。また、PCB設計業界で求められているシミュレーション ツールもすべて用意されています。

筆者について

筆者について

Zachariah Petersonは、学界と産業界に広範な技術的経歴を持っています。PCB業界で働く前は、ポートランド州立大学で教鞭をとっていました。化学吸着ガスセンサーの研究で物理学修士号、ランダムレーザー理論と安定性に関する研究で応用物理学博士号を取得しました。科学研究の経歴は、ナノ粒子レーザー、電子および光電子半導体デバイス、環境システム、財務分析など多岐に渡っています。彼の研究成果は、いくつかの論文審査のある専門誌や会議議事録に掲載されています。また、さまざまな企業を対象に、PCB設計に関する技術系ブログ記事を何百も書いています。Zachariahは、PCB業界の他の企業と協力し、設計、および研究サービスを提供しています。IEEE Photonics Society、およびアメリカ物理学会の会員でもあります。

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