最新のPCBレイアウトの課題の解決方法

投稿日 四月 10, 2019
更新日 七月 9, 2020
最新のPCBレイアウトの課題の解決方法

はじめに

「ママ、子供たちを小さくしちゃったよ」、「世界って小さいんだね」。ディズニーファンにはおなじみのフレーズです。しかし、これらのフレーズを使って、プリント基板(PCB)設計の継続的な小型化を同様に簡単に表現できます(図1)。以下の統計を考えてください。

  • 過去10年間で平方インチ当たりのピン数が3倍になった一方で、基板面積は比較的一定に維持されました。 
  • 15年間で、部品1個当たりの平均ピン数が4 ~ 5分の1に減った一方で、平均部品点数が4倍になりました。 
  • 設計のピン数は3倍になり、ピン間の接続数は倍増しました。 

その結果、部品と最終製品が小さくなるにつれて、PCBレイアウトはより高密度かつ複雑になりました。PCBの小型化と複雑性がともに高まることで、全ての部品を調和させ確実に動作させる責任があるPCB設計者は複数の課題に直面しています。ある調査では、エレクトロニクス企業の53%が、最も競争力のある製品を低コストでより迅速に市場に投入しようとする際にPCBの複雑性が増大することが主な課題であると回答しま した。PCBレイアウトの最も一般的な課題の一部を以下に示します。 

  • 多ピンボールグリッドアレイ(BGA)の配線 
  • 小さく不規則な形状の製品に適合するフレキシブルPCBの設計 
  • 層数を増加させることなくPCBレイアウト密度を高めること 
  • 複雑な多層PCB設計における電圧降下の回避 
  • 効果的なECAD-MCAD統合と製造業者とのよりよいコミュニケーションの確保 
  • 高密度で複雑なPCB上に十分なテストポイントを備えること 

これらの課題は全て、最先端の統合PCBレイアウトソフトウェアによって軽減できます。 

図1. 歯ブラシからトースターまで、先進運転支援システム(ADAS)から高度な手術用機器まで、ますま す複雑で小さくなっているPCB
図1. 歯ブラシからトースターまで、先進運転支援システム(ADAS)から高度な手術用機器まで、ますま す複雑で小さくなっているPCBが、私たちの生活のほぼ全ての側面で頭脳の役割を果たしています。

BGAの配線の課題を解決

BGAは、多ピン超高密度のPCBと集積回路(IC)のパッケージ化のための一般的な手法です。PCB設計者がBGAを選択するのは、小型化および機能要件を満たすのに必要な柔軟性を備えていながら、コスト効率を高めることができるためです。問題は、ピン数が増えピッチが細かくなるにしたがって、「BGAブレークアウト」(BGAの配線)がさらに難しくなるということです。非効率的な配線は層数を増加させ、ひいてはコストを押し上 げ、シグナルインテグリティの問題、層間剥離、ビアのアスペクト比の問題を発生させる場合があります。(※続きはPDFをダウンロードしてください)

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