PCB設計

業界をリードする専門家によるPCB設計の最新情報をご覧ください。

Filter
見つかりました
Sort by
役割
ソフトウェア
コンテンツタイプ
適用
フィルターをクリア
スマートな設計を可能にするPCB設計ソフトウェアのインテリジェントな配線機能 スマートな設計を可能にするPCB設計ソフトウェアのインテリジェントな配線機能 1 min Thought Leadership 手間を省きながら仕事を終わらせる方法を見つけようとして、考え込んでしまうときがあるものです。私は初めての仕事で、お気に入りのアプリケーションを音声コマンドで自動的に起動するソフトウェアを作りました。その後は特別なプログラムをコード化し、ボタンを1回クリックするだけでレポートをメールで送ったり、アプリケーションを閉じたり、コンピューターをシャットダウンしたりできるように進化させました。 私が初めてPCB設計を手掛けた頃、利用できたPCB設計ソフトウェアは初期のものでした。当時のソフトウェアには自動配線機能が搭載されていましたが、私は使い方をよくわかっていませんでした。1日の終わりに使うアプリのように、ボタンをクリックしてお茶でも飲みに行けば、戻ってくる頃には製造にリリースできるPCBが出来上がっているものだと考えていたのです。ところが、どうでしょう。返された結果はとんでもない配線で、何時間もかけて設計をやり直すはめになりました。もちろん、楽しいものではありません。 それからの10年間、PCB設計ソフトウェアの修正と改良は何サイクルも繰り返されました。現在のインテリジェントな配線機能は、従来のものよりはるかに高度になっています。もう1つの改良点は、ハードウェア技術者が蓄積してきた知識と経験を活用できるようになったことです。従来のPCBソフトウェアは、技術者の技術や洞察力を活かせるようには設計されていませんでした。一方で、現在のPCB設計ソフトウェアを適切に使用すると、ハードウェア技術者の貴重な時間を節約しながら設計を完成させることができます。現状維持の姿勢に陥ることなくPCB設計ソフトウェアのインテリジェントな配線機能を活用するための4つの主なツールをご紹介しましょう。 1.コンポーネントオートプレーサー コンポーネントオートプレーサーは、すべてのコンポーネントを系統的に配置できる優れたツールです。大半のコンポーネントでこのツールを使うだけで配線できるのは何とも魅力的です。実際のところ、単純な設計では大きな問題が発生することはないでしょう。ただし、複雑な設計ではモジュールに応じてコンポーネントを分離しないと、ノイズのあるコンポーネントとアナログ回路の間で クロスカップリングが発生する可能性があります。この場合、コンポーネント間と配置済みのシステムで汚染が発生し、分離された相互作用が問題のある障害へと姿を変えます。 コンポーネントの配置では、熱の生成や感度のほか、信号の方向や方位など、いくつかの要素を考慮しなければなりません。これらの要素を踏まえてオートプレーサーを使用できる場合もありますが、もっと重要なのはオートプレーサーと両立することです。つまり、オートプレーサーは コンポーネントの配置を補完するために使用するべきでしょう。 2.オートルーター インテリジェントに問題を解決しながらスマートに配線する 自動配線機能に仕事を任せることに失敗した後、私はインテリジェントな配線ツールを使用することにしました。そのおかげで、「配線不可能」な基板の配線で数え切れないほどの時間を節約できるようになっています。 多くの場合、配線不可能な原因は、必要な接続の数に対応できないくらいサイズが小さいことです。この場合は、オートルーターで簡単なテストを実行して時間を節約します。具体的には、最初の2回のテストで配線ができるかどうかを確かめます。その結果、配線ができないようなら、コンポーネントを修正するか、PCBのサイズを大きくします。このテストを手動で実行すると、貴重な時間が無駄になる可能性があります。さらに悪いのは、オートルーターを起動する前に設計を始めてしまうことです。この場合、設計に何時間も費やした後で、そのサイズでは配線できないことが判明する恐れがあります。 自動配線のおすすめの使用方法の1つは、手動のインタラクティブ配線と並行してオートルーターを使用することです。ここでは手動で、電源、高速通信、アナログ信号から開始します。その次に差動ペアを配線してから、自動配線ツールを使って残りの信号を完成させます。事前に配線されている重要なトラックが、自動配線された信号によって変更されないようにしてください。 3.複数のペア配線と差動ペア配線 複数のペア配線と 差動ペア配線は、銅箔の長さを等しくして並行に維持するための優れたツールです。信号を1つずつではなく、一連の信号を同時に配線できるため、貴重な時間を節約できます。このツールはインテリジェントではあるものの、差動ペアや複数のペアの信号が他の高速信号やアナログ信号のそばに配線されないようにするのは設計者の仕事です。複数のペアや差動ペアの配線は、エンジニアリングの洞察に置き換わるものではなく、道具箱に入っている道具だと考えてください。 4.デザインルールチェック おそらく、人的ミスをなくすのに最も役立つツールはデザインルールチェック(DRC)でしょう。このチェックでは配線エラーがハイライト表示され、発生場所が拡大されるため、すぐに修正を行うことができます。優れた機能ではあるものの、PCBの成功事例を踏まえると、チェックを実行しただけで満足するわけにはいきません。もちろん、ネットの接続漏れやクリアランスの制約違反などのミスを除外するのには役立つものの、機能と経験を組み合わせれば、 GNDループやGNDプレーンの配置の誤りといった問題も特定できるようになります。結局のところ、技術者の設定によってDRCの効果は異なってきます。 近道を使えるのは、やっていはいけないことを把握している場合だけ 記事を読む
OnTrack Newsletter 2017年11月 OnTrack Newsletter 2017年11月 1 min OnTrack On Track Newsletter 2017年11月 第1巻第8号 AltiumのOn Trackニュースレターの11月号をお届けします。今月の「ロックスターとスーパーヒーロー」では、サンディエゴで開催されたAltiumLive 2017: 年次PCB設計サミットで講演を行った設計者を紹介します。彼は非常に才気溢れる設計者であると同時に、現地のAltium®ユーザーグループのリーダーにして主唱者であり、独自の設計の開始方法と構築方法を周囲と共有しています。 「メーカーの場所」では、コンピューターの基本動作を習得するために自分独自のコンピュータ用マイクロアーキテクチャであるBEEBAを設計して構築した、感銘的な若い男性を紹介します。 今月のOn Trackビデオシリーズでは、Chris Carlsonが熱管理について引き続き、レッスンの第2部を行います。 頭脳食ではいつものように、基板設計に関するいくつかの記事を紹介します。 10月に開催されたAlitumLive 2017: 年次PCB設計サミットに、弊社のユーザーコミュニティから数百人が参加してくださったことに、心から感謝いたします。このような新たなイベントを大成功に導いてくださったことについて、弊社は心より御礼申し上げます。弊社は、サンディエゴとミュンヘンにおいて、2018年10月に再度このイベントを開催する予定です。 休暇の時期が近づいています。Altium社員は、皆様が幸せで健康な休暇を送られることをお祈りしております。 よい休暇を! Judy 記事を読む
Frank Duggan: マイクロアーキテクチャーとMITでの目標 Frank Duggan: マイクロアーキテクチャーとMITでの目標 1 min OnTrack Frank Dugganと氏の父親からNYCメーカーフェアで、BEEBAについて学んだこと Judy Warner: あなたが、離散ロジックを使用する独自のマイクロアーキテクチャーを開発しようと最初に思った動機は何ですか? Frank Duggan: 私は小さい頃から、具体的な内容は知らなくても、これをやりたいと思っていました。私は自分のスナップ回路電子機器キットに熱中し、色々な機能を果たす回路を作る課題に取り組むのが好きでした。いつの頃からか、コンピューターを作り上げるのが究極の課題であると、私は決意しました。これはおそらく、コンピューターがとてもミステリアスに見えたからでしょう。そして私は、コンピューターがどのように実現されているのか理解できなかったので、設計は非常に難しいに違いないと結論しました。 Warner: 他のデバイス用のアセンブリ言語プログラミングを行ったことはありますか?もしそうなら、変更したいと思った部分はありますか、その理由は? Duggan: 他のアセンブリ言語でプログラムしたことはありません。ただ、ARMのアセンブリについて多少知っています。私がBEEBAアセンブリ言語を作成したとき、既存のアセンブリ言語の設計は考慮に入れませんでした。ただ、ハードウェアの実行する命令セットを見て、それをテキストで表現する方法を立案しました。 Warner: BEEBAのRev 2を開発するとき、最も大きな課題は何でしたか? BEEBA Duggan: 最大の課題は、命令デコーダーの設計でした。分岐とループの動作を可能にする方法を見つける必要がありました。16ビット命令では、命令のジャンプ先や、そこへのジャンプを行うかどうかを決定するための読み出し先アドレスを指定するために十分な幅がありません。しばらく案を考えた結果、システム内でデータをある場所から別の場所へコピーして動作するソリューションを思い付きました。書き込み可能な3つの場所を使用して、命令位置のバッファ処理を行います。書き込み可能な4つめの場所は、バッファされた場所へのジャンプを行うかどうかを決定するために使用されます。その場所に奇数が送信された場合、命令コンピューターはバッファされた場所をプログラムカウンターにコピーします。その場所に偶数が送信された場合、コンピューターは何も行わず、シーケンスの次の命令に進みます。これは電子的に実装が単純で、命令デコーダー基板の限られた面積に収納可能でした。 Warner: 基板のデバッグには、どのような技法を使用しましたか 記事を読む
Ingenu社のPCB設計者Randy Clemmons、San Diego Altiumユーザーグループを主宰 Ingenu社のPCB設計者Randy Clemmons、San Diego Altiumユーザーグループを主宰 1 min OnTrack 自分の勤務するIngenu社ビルの前で、Clemmons Judy Warner: あなたとキャリアと現在の勤務場所について簡単にお話しください。 Randy Clemmons: 私は現在 Ingenuで、モノのインターネット(IoT)ネットワークおよびエンドポイントアプリケーションを開発しています。私はツールとしてAltium Designerを選択しています。 私は19歳のとき、米海軍の高度電子機器プログラムに志願してから、電子機器の職業に就きました。 海軍に10年間勤務してから、私はLitton Industriesで1年間働き、最先端の高精度ナビゲーションシステムのテストとデバッグに従事しました。 私はHarris Corporationに9年間、上級エンジニアとして勤務し、自動テストシステムのサポートを行いました。 L-3 Communicationsでは7年間、テスト専門家、兼アソシエイトエンジニアとして勤務しました。私は、ワイヤレスの航空用製品のテストとトラブルシューティング用の「消防士」役を務めていました。 私はL-3を退社してからMagis Networks(新興企業)に5年間勤務し、ワイヤレス高精細度ビデオを開発しました。Magisでは、LPKFミリングマシンやCAMツールを使用して、多くの試作PCBやプリントアンテナを作成しました。 Magisの後では、Sequoia Communications(別の新興企業)に5年間勤務し、多くのRFICテスト基板を設計しました。 記事を読む
マルチボードPCBシステム設計に対応する最良のツール マルチボードPCBシステム設計に対応する最良のツール 1 min Thought Leadership PCB設計者 システムエンジニア/アーキテクト PCB設計者 PCB設計者 システムエンジニア/アーキテクト システムエンジニア/アーキテクト 楽しい時間は早く過ぎると人は言います。私がマルチボードPCBを設計しているときに、時間がなかなか過ぎないように感じるのはそのせいかもしれません。 EMIの回避、 すべての正しい接地、 静電放電の軽減、 配線の最適化などを考えると、単一基板の設計でさえ大変なのに、物理的にも電気的にもすべてを適合させなければならないPCBシステムの設計となると、苦痛の限界が試されているように感じるときもあります。ところが幸いなことに、マルチボードの回路図の作成を懲罰から楽しみに変えてくれるツールが登場しています。このツールには基板間の接続、MCADインテグレーション、モジュールの組織化という 全般的なPCB設計に役立つ3つの機能がありますが、これらは特にマルチボードのPCBに有用です。まず、基板間のルールチェックは悪夢のような作業になるばかりでなく、基板を台無しにしてしまう可能性もあります。ところが、このツールを使用すると、異なる基板全体でのトレースの接続が単純化され、土壇場の変更があったときにも大いに役立ちます。次に、インタラクティブなモデルによって煩わしいクリアランスチェックが容易になり、すべてを整合させて筐体に収めることができます。最後に、モジュールの組織化では、過去に設計した基板やコネクターを使って、新しい回路を作成できます。 MCADとの統合 使っているプログラムに3Dモデリングツールを組み込んだところで大したことはないようにも思えますが、実際には設計プロセスに大きな違いをもたらすことができます。PCBのモデリングにMCADを使用することで、巨額なコストにつながるミスを回避できるほか、試作や製造に基板を安心して送れるようにもなります。別の場所にいる機構技術者が使っているツールがご自分の手元にあれば、基板を設計する方法が激変するでしょう。それがどのように実現するかを見ていきましょう。 3Dクリアランスチェック 基板を設計した後に試作品が高額になったり、製造の工程で基板が筐体に収まらなかったりしたことはありませんか? 私は一度そのような経験をしましたが、それは試作に送る直前に電解コンデンサーを設計に追加したときのことでした。後になって、クリアランスの計算が少し間違っていたことがわかったため、機構技術者に設計データを送ってモデリングとチェックをしてもらってから、モックアップに戻しました。製造の工程でそのようなミスが見つかってしまったら、上司に何と説明すればよいでしょう。クリアランスチェックはリスクが高くなりますが、特にマルチボードのPCBの場合はそれが顕著です。非常に高額な3Dパズルのようにすべてを適合させ、それを筐体に収める必要があります。筐体は社内のスタッフが設計する場合もあれば、そうでない場合もあります。私は自分のことを出来の悪い設計者だとは考えていませんが、使っているシステムの3Dモデルがなければ、気付きにくいミスをしてしまうでしょう。 いつでも可能なモデリング 今では大半の設計者が基板のコンピューターモデルを使っていますが、それらを構築するのは設計者ではなく、通常は機構技術者の仕事です。とはいえ、別の人に変更を何度も送ることなく、設計者自身がモデルを作ってクリアランスチェックができるとすればどうでしょう? これは、MCADプログラムを勉強して文字通りにすべて自分で作業をする、という意味ではありません。私が言いたいのは、 回路基板ソフトウェアに仕事をしてもらうということです。これを実現するのは、高度に統合されている優れたMCADツールです。現在では、個々のコンポーネントの3Dモデルを生成し、すべての要素を含む基板のモデルを作成できるツールが提供されています。高度なツールであれば、筐体の3Dモデルをインポートし、クリアランスチェックを実行できるものもあります。こういった機能があれば、誰かを間にいれることなくMCADを自分で進めることができます。たとえば、電解コンデンサーが適合しているかどうかも、ボタンを数クリックするだけで確認できます。 基板間のエレクトリカル ルールチェック エレクトリカル ルールチェックはソフトウェアによって自動的に基板レベルで実行されるため、通常はそれほど面倒なものではありません。とはいえ、接続が複数の基板にまたがる場合、接続を追跡するのはほぼ不可能です。システム全体をチェックし、電気的にも機械的にもすべてが適合しているかどうかを確認できるプログラムはごくわずかです。これが可能なツールでは、さまざまな基板にまたがってルールチェックを実行できるため、設計中のすべての準備を整えることができます。また、筐体の変更や他の外部的な要因によって、PCBで大幅に接続を修正しなければならない場合の再設計にも大いに役立ちます。 開発中のエラーチェック 記事を読む
PCBの設計と製造に関するヒント: PCB製造中の開回路を防止するには PCBの設計と製造に関するヒント: PCB製造中の開回路を防止するには 1 min Thought Leadership 私が数年間住んでいた町にはチョコレート工場がありました。それは魅力的であると同時に恐ろしいことでした。なにしろ、その工場では傷物の「二級品」を定価から75%引きで買えてしまうのです。カラメルを覆うチョコレートが割れているなど、たいていの欠陥は表面的なもので、味にはまったく問題ありません。 PCBの製造業者がミスをした場合も、それが表面的なものであれば基板はきちんと機能します。最終スクリーンの印刷のずれといったミスであれば電気的な性能に影響はないものの、ずれていたのがソルダーマスクや銅箔層だったとすれば、基板は完全に台無しになるでしょう。PCBの目的は電気的な配線であるため、性能上の重大な欠陥は、開回路、ショート、配線、材料破壊など、本質的に電気に関するものになります。 出所次第で、開回路の原因の 3分の1は、特に半田ハズレなどのPCBの欠陥が占めています。材料、処理方法、取り扱いなど、開回路を引き起こす原因は数多く存在します。ここでは、最も一般的なものを確認しておきましょう。 半田ペースト 半田ペーストが一貫して塗布されていない(塗布された 分量が異なる、または完全に塗布されていない個所がある)場合、接合部が完全に形成されません。その結果、開回路が発生したり、結合部が弱くて壊れやすくなったりすることがあります。半田ペーストにまつわるもう1つの原因は、表面全体でリフロー温度が一貫していないことです。チョコレートを電子レンジで加熱したことがある方なら、温まったところから先に溶けていくのをご覧になったことがあるでしょう。こうしたばらつきは半田リフローでも発生することがあります。一部の領域がリフロー温度に到達しなかったために完全に接着されていなければ、電気接続は確立されません。これは、ココアやフロスティングミックスの中で溶け残っているチョコレートと似ています。 半田ペーストを塗布する際にアスペクト比(ステンシルの厚さに対する開口部の幅)を間違えると、半田ペーストの沈みが発生する可能性が高くなります。特にソルダーマスクなどのレイヤーの厚さを製造業者に確認するようにしてください。 チョコレートを溶かすときのように、半田は基板全体でリフロー温度に到達する必要がある 汚染 誰も汚染されたチョコレートを食べたくはないでしょう。知らない間にそんな体験をしていないのを願うばかりですが、PCBのコンポーネントも汚染されることがあります。基板や半田ペーストのさまざまな要素が環境汚染の原因になる恐れがあるのです。明らかな原因は、化学物質の流出、空気中の粉塵や微粒子、接触する油です。 空気中の水分でさえ、腐食を加速させる原因になります。パッド表面やコンポーネントの汚染や腐食は、適切な半田の接合を阻害する可能性があります。製造業者の品質管理や社内での取り扱いについてチェックし、部品に汚染や損傷がないことを確認してください。 基板に付着した指紋は汚染の一般的な原因であり、多くの場合に腐食や半田の不良接合につながる ギャップとクラック 表面の凹凸が原因で発生したギャップによってPCBの平面性が失われると、同じコンポーネント上の異なるリード間の距離が大きく変更されます。その結果、リフロー中にリードが半田ペーストに接触できなくなります。これは、 コンポーネントのゆがみや ソルダーマスクに凹凸がある場合に最もよく見られますが、その他の熱的不整合、レイヤースタックアップに関する問題(不適切な脱ガスで発生する気泡など)、基板の物理的な取り扱いミスが原因の場合もあります。 ギャップやクラックには肉眼で確認できるほど深刻なものもありますが、特にコンポーネントの小さなパッケージなどで問題を見つけるためには、ほとんどの場合に顕微鏡やX線が必要になるでしょう。問題の解決に割り当てられている予算にもよりますが、開回路が発生している場所を特定するために電気テストを行ったり、製造業者や試験機関で最終的な根本原因の解析が行われる場合もあります。 基板の落下といった単純なことで半田が外れてしまうことがあります。チョコレートの卵のように、最初から壊れやすいものの場合はこれが顕著です。 製造中に不具合が発生すれば、たくさんの時間が浪費され、コストも高額になる恐れがあります。 記事を読む
PCB製造のためのCAD設計ガイドライン: トレース配線が半田接合に与え得る影響 PCB製造のためのCAD設計ガイドライン: トレース配線が半田接合に与え得る影響 1 min Thought Leadership 編集クレジット: Aija Lehtonen / Shutterstock.com 数週間前、かつてビッグバンドを率いていたスタン・ケントンの追悼コンサートに行ってきました。ビッグバンドジャズが大好きな理由はたくさんありますが、その1つはメンバーと楽器の構成です。通常は異なる楽器を担当する15~20人のメンバーがすべて違うパートを演奏します。そのため1人でもミスをすると、作曲家が入念にアレンジした曲のバランスが一気に崩れてしまいます。 メンバー全員が調和して演奏することの重要性について考えると、正しく製造されるPCBの重要性が頭に浮かびます。たった1つの部品が正しく半田付けされていないだけで、最終回路基板が断続的に不具合を起こしたり、まったく機能しなくなってしまったりすることがあるのです。サックスが不協和音を奏でると曲全体が台無しになってしまうのと同じように、不適切な半田付けも基板全体を損ねてしまう恐れがあります。幸いにも、製造(DFM)に関するデザインルールを活用することで、回路基板上の不適切な半田付けを避けることができます。 基板に役立つDFMのルールの1つには、おそらく驚かれることでしょう。PCBでトレースを配線する方法は、半田付けの問題に直接的な影響を及ぼしますが、DFMのルールにはこれに関するいくつかのガイドラインがあります。トレースの配線によってイモ半田やtombstoningなどの問題がどう発生するのかについて見ていきながら、今後避けるべきことを確認しましょう。 鋭角のトレース 最初にご紹介する原因は 鋭角のトレース です。厳密に言うと、これは半田付けの問題につながらないものの、PCBのDFMに関するガイドラインで指摘されている配線の問題です。 鋭角のトレースとは、90度を超える角があるトレースを意味します。こうした角度にすると、トレースが元の場所に戻ってきてしまいます。鋭角によって形成されたくさび形は、製造中に酸性化学物質を閉じ込める恐れがあります。閉じ込められた化学物質は製造の洗浄段階で除去されるとは限らず、その場合はさらにトレースが浸食されます。最終的には、トレースが切断されたり、断続的になったりすることになります。 PCBでのトレース配線 トレース幅が原因で発生する部品のTombstoning 表面実装部品の抵抗など、小さな2つのピン部品が1つのパッドの端にあると、半田付けの最中に Tombstoning が発生します。その原因は、半田のリフロー中に2つのパッド間の加熱状態がアンバランスになることです。その結果、最初に溶けた側に部品が引き寄せられてしまいます。 加熱の状態がアンバランスになる原因の1つは、2つのパッドで異なるサイズのトレースを使用することです。トレース幅が広いほど、接続されるパッドの加熱にかかる時間は長くなります。片方のパッドのトレースが細く、もう一方のパッドのトレースが太い場合は、半田リフローにアンバランスが発生し、片方のパッドが先に溶けてリフローする可能性が高くなります。 電気工学では、製造業者にとっては幅が広すぎて確実に半田付けができない電源トレースが要求されることも多々あります。PCB製造のための設計ガイドラインには、異なるサイズの部品ごとのトレースの推奨最小/最大幅が記載されていますが、それでは問題が解決しないこともあります。重要なのは、電気工学と製造の両方の 記事を読む