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アレックス・サップ:
おはようございます。アレックス・サップと申します。本日は、AltiumLiveで「貴社の部品表にどの程度の弾力性があるか」という点についてお話しします。私は電子機器の分野でキャリアを積んできましたが、OEMメーカーから、困難な状況下にある場合に部品を変えられないかと打診されることがよくあります。特にここ2、3年、こういった要求は急激に増えていますね。だからこそ、エンジニアリングやサプライチェーンマネジメントが設計や企画をする際に経験することに共感を覚えています。
アレックス・サップ:
では、これから私の過去の経歴について簡単にご紹介します。私はいくつかの資格を持っていますが、今日は、偽造品を削減するのに役立つ部品検査の資格についてお話しします。私はISOに精通しています。これまで、ISOやAS認証に深く携わってきました。監査役としての資格があり、やや分析的なところがあります。GE Healthcare Solutionsで働いていたときに、「シックスシグマ」のグリーンベルト認定も受けました。ディストリビューション部門に移る前のOEMメーカー時代には、本日お話しするような、エンジニアリングチームやビジネスの進め方、市場動向や市場で起きていることへの対応に大きな影響を与える問題を数多く経験しました。
アレックス・サップ:
NexarはAltiumチームから誕生した事業部です。Nexar事業部は奥が深いと感じています。この事業部の一員として、現在そして将来のエレクトロニクスコミュニティにどの貢献できるかをここで説明できるのをとてもうれしく思います。サプライチェーンやエンジニアリングなど、エコシステム全体の人々の間の摩擦をなくすため、競合他社の製品をこのプラットフォームで利用するように計画されていることにも、Nexarの奥深さが現れています。さらに、このサービスとしてのこのプラットフォーム(PaaS)では、設計ソリューションを使用する間、Altium advance snap管理システムを通じてプログラム的なアクセスを提供します。実にエキサイティングなことです。ですから、是非、Nexarに参加して当サービスを利用し、Nexarの今後の進化を見守っていてください。
アレックス・サップ:
今日のプレゼンで提起する問題は、特に食物連鎖の中で誰もが経験していることです。例えば、設計・部品担当エンジニア、ビジネスアナリスト、ショーコストモデラー、NPIエンジニア、NPIバイヤーなどは、EMSにたどり着く前に、OEMがEMSを利用して製造することを前提にしています。これまでも私たちは、部品不足や関税率の引き上げを経験し、また、自然災害などにより工場が閉鎖、または焼失したこともありました。その後、パンデミックが発生し、これらすべてのことがエンジニアの設計方法に影響を与えました。率直に言って、これらは私たちの製造方法にも影響を与えています。過去数年間で、新しいビジネスのやり方や、データのクロスポリネーションの画期的な方法が、次々に誕生しています。私たちは実に面白い時代に生きています。
アレックス・サップ:
部品表が実行可能で、コンプライアンスに準拠し、持続可能で調達可能であることを知る能力は、これまで以上に重要です。今日ご紹介するものの中には、データを商品として今後提供していくために、そのような機能を利用するものもあります。ですから、本日説明したいのは、次のような方法でAltium 365またはAltium Designerと連携するサプライチェーン情報を使用して、部品表の弾力性を確保する方法です。
アレックス・サップ:
これら個別のものの相互のつながりや共生を考慮すると、本当に目を見張るものがあります。この会議やウェビナーに参加している人々の大半はこの左側に属しており、電子設計の分野では、すべてのデータモデルを統一し、必要とされる複雑な設計情報すべてに真の連続性を持たせるべきだと考えています。この図を見ると、エンジニアリングの世界とサプライチェーンや製品の製造可能性は、明確に分かれていることがよくわかります。これらは皆様が丹精込めて設計した製品です。また、Altium設計ソリューション内では、20~40層の技術的なやりとりが行われていることを念頭においてください。
アレックス・サップ:
これまで調達されてきたものについては、リアルタイムで正確なデータが欠けているために、半分盲目のような状態にあります。これからはこのようなデータが入手できるようになるため、手元にあるもので最善を尽くすことができるようになります。これまでも、長きに渡り、自分が持っている情報を使って最高の設計を行ってこられました。本日は、私たちが開発したいくつかの新技術や、より簡単、より正確、より容易にデータを入手できるという「スムーズなデータ入手」についてお伝えすることで、新たな気づきを得ていただくことを願います。
アレックス・サップ:
Nexarは、これらの個別のものを実によく連携します。失礼しました。この特定の図は、この業界の規模と等級を表し、Nexarプラットフォームがどのようにしてそれらを一つにまとめるかを表しています。エレクトロニクス業界のバリューチェーンをつなぎ、実現性を向上させ、生産リスクを管理しています。ベンダーなど、すべての関係者はすべて、互いに非常に重要な存在であることがこの図から見て取れます。収入の流れの中で価値はそれぞれに評価されますが、どれも非常に重要な存在です。何しろ、2兆円規模の業界です。
アレックス・サップ:
私にとっても、多くの同僚にとっても非常にエキサイティングなことは、クラウドソリューションがもたらした透明性です。この図を見ると、明らかに分断しているのがわかります。左側は、いわば過去です。製造現場では、期日通りに進むことはありませんでした。サプライチェーンには制約があり、部品のサプライヤーを一社に頼っているため、生産ラインが停止することもありました。このような不足は起こりうるもので、利用可能な代替品をより多く承認するための努力が必要であることを、エンジニアは知らなかったのかもしれません。一方、代替品にも注意すべき点があります。情報を得た上で賢明な判断を下すための情報がすべて揃っていなければ、今あるもので最善を尽くすしかないからです。次に右側についてお話しします。
アレックス・サップ:
2018年、2019年には特に、かなりの部品不足が発生していたことがわかります。積層セラミックコンデンサ、メモリーなど、毎日使っている電子機器に影響を与えるものがたくさん不足していました。これは過去も現在も実に大変なことですが、この頃を皮切りに部品不足が深刻化し、承認済みサプライヤーから部品を調達するだけのことが本当に困難になりました。これによりエンジニアチームは、安定しているサプライヤーが提供する別の部品を探さなければならなくなりましたが、ゼロからサプライヤー選定をするのは、時間もコストも掛かるので、避けたいと考えていました。こうしてこの頃、すべてのサプライヤー品質エンジニアがこのことに関与し、サプライチェーンにも関与しました。当時、フィールドアプリケーションエンジニアの作業は急増しました。その後、関税が施行され、購入価格の変動が一気に激しくなりました。部品の不足だけの問題ではなくなったのです。
アレックス・サップ:
こうして25%の関税が適用され、人々は決断を迫られました。海外から製造者を連れてくれば、これらの部品に適用される25%の関税を回避できるかもしれないが、本当にこれらの部品を使い続けるべきなのだろうか?このような大きな決断は簡単に決められるものではなく、バリューチェーンに携わるすべての当事者に影響を及ぼしました。その後、2020年にパンデミックが発生し、部品不足が再発しました。しかし、私たちが置かれた状況は非常に興味深いものでした。これは、APIフィードによるデータのクロスポリネーションやEコマースが突然私たちに押し付けられたことを意味しており、インターネット業界にとって素晴らしいことだったと私は感じています。私たちは作業を続ける必要がありました。部品を調達する必要がありました。PCBsを設計する必要がありました。選択の余地はなく、私たちはZoomやAltium 365などのツールを活用し始めざるを得ませんでした。これぞ進化のとき。最高です。
アレックス・サップ:
さて、このようにAPI(アプリケーション・プログラム・インターフェイス)の普及が進んだのは、私にとっては非常にエキサイティングなことでした。なぜなら、もう会社の規模や技術に関する知識、従業員の多さは勝敗を決める要素にはならなくなったからです。率直に言って、誰もがAPIの使い方を理解しているわけではありません。これは、数十億ドル規模の巨大企業である部品メーカーにとっても同じことです。リアルタイムでデータをクロスポリネーションできるAPIを持たないメーカーすらあります。ですのでこれは世界を大きく変えました。ちょっとしたパラダイムシフトでした。Eコマースを導入せざるを得なくなったのです。クラウドベースのソリューションは、最もスマートな出来事でした。この時に、私たちもNetflixに倣い、クラウドベースにしなければならないと考えるようになったのです。エンジニアリングの現場での20~40階層の複雑な通信に加え、サプライチェーンの情報や技術データ、コンプライアンスデータなども必要なことはわかっていました。
アレックス・サップ:
そこに、矛盾はあるでしょうか?エンジニアはこれらすべての情報を持っており、実際、情報に基づいた決断をするためにこれらの情報は必須と言えます。エンジニアがPCBsを設計するということは、何らかの問題がない限り、エンジニアが書いた曲に合わせてバリューチェーンが踊ることを基本的に意味しています。そして2021年には、自分たちが開発しているこのAPI、Nexar APIにさらに注入する必要があると痛感しました。Altium 365ではすでに、技術的なコンプライアンスが適用され、サプライチェーンのデータが利用可能ですが、Nexarチームは現在、他の要素を追加するために取り組んでいます。ここで、図の右側にあるクレッシェンドとでもいうべき部分に入ります。クラウドソリューションは、タイムリーで透明性の高い、アグノスティックデータを提供します。私たちには利害関係があるわけではありません。部品を販売しているわけでもありません。私たちはできる限り正確かつ迅速にデータを提供しているだけです。
アレックス・サップ:
そして今、私たちが考案したいくつかの新しいツールを使って、データを最大限に活用しています。現在、設計の初期段階でエンジニアとサプライチェーン・アナリストの橋渡しをすることができるようになり、当社の未来が非常に楽しみです。奇妙に聞こえるかもしれませんが、本当のことです。後ろを振り返りながら、将来を期待しています。リードタイムや供給力、価格などでは先を見据えて決定しますが、その際には「昨年のその部分の硬化度はどうだったか?」「これらの部品の実現性は?」「たしかにこれらの部品はForm Fit Functionモデルだったが、代替品が必要になった場合に利用できるだろうか?」などを検討することになります。ここで、私が個人的に体験した実話をご紹介します。私はかつて、GE Healthcare Solutions に勤めていました。シックスシグマのグリーンベルト認定を受けていたため、たくさんの分析を任されていました。
アレックス・サップ:
そして思い出すのは、10万以上のMPNを含む部品リストをサプライチェーンに送信したのですが、返ってくる答えには一貫性がなかったことです。
アレックス・サップ:
サプライヤーはリストを引用していませんでした。というのも私たちの部品表はロックされていたからです。米国食品医薬品局によりロックされていたのです。ECOを作成し、新しい部品をそこに含めばもう大丈夫というわけには行かなかったのです。これらの部品は患者さんたちに触れるもので、私のキャリアにも深く関わっていました。私は、大量のフィールドサービスエンジニアを管理するサービスマネージャーとして、患者さんが台の上で放射線治療を受けている間に、これらの基板用部品を利用してプリント回路基板をオンラインに戻したり、システムをオンラインにしたりしていました。
アレックス・サップ:
この特定の部品が必要であること、患者に触れるために代替品が承認されていない特定の部品が必要であることは、多くの問題を引き起こします。どれでも部品を選べるわけではないのです。これはプロセスです。そのため、ある特定のケースでは、建築物を完成させることができなかったために700万ドルの罰金の支払いを命じられた会社があります。これについては後ほど少しお話しします。この会社は、信頼性が極めて高い大手建設会社だったことをお伝えしておきましょう。それでは、部品表の弾力性について少しお話します。部品表 (BOM) の弾力性を確保するために、現在貴社では何をしていますか?これまで、どのようなツールが利用可能でしたか?
アレックス・サップ:
このような3つのステージにおいて、最後の2つのステージに注目したいと思います。その理由は、現在私たちはAPI統合により大量のデータを提供しているからです。こうして目に見える設計をお手伝いしています。しかし、このように明らかに部品の不足が起き、適切な代替品を見つける必要がある場合、Form Fit Functionモデルが見つかるとは限りません。FFしか見つからないかもしれません。入手可能性は極めて重要です。非常に重要なことであるため、私としては、ご使用の設計ソリューションにNexar APIを連携することを強くお勧めします。それにより、規則正しく、安全な方法で入手可能性を強化できるからです。3つ目のステージのすばらしい点は、物事を受け止めて、少し違った見方ができる点です。私たちは、部品表の取り消しや、皆様が精通されているデータ標準化についてよく耳にします。ここからの数枚のスライドにかけて、それについてお話ししていきますが。部品の調達可能性を知ることができれば、代替品の有効性がわかります。そういうことなのです。
アレックス・サップ:
オンラインに記載された工場のリードタイムを確認することができます。サプライヤーの予定納品日を確認したりすることもできます。しかしそれは絶対的ではありません。遅れる場合もあります。何かが起きる可能性があります。だからこそ、調達可能性を考慮し、私たちが構築するNexarサプライ&デザインインテリジェンスのようなサービスを活用することで、フロントエンドでのステージを整え、その後に発生するサプライチェーンや製造プロセスを可能な限りシームレスに行えるようにしようというのが私たちの提案です。なぜなら、不足に対処する場合、それを解決しようとしているだけでなく、成功するための道筋を描いてるからです。問題を深く掘り下げ、理解したいと考えているはずです。それに取り組む中で、エンジニアリングとサプライチェーンマネジメントの観点からこの問題解決の糸口となるデータを利用した事例では、サプライチェーンで、早期納品の必要性を30〜40%減少させることができました。素晴らしいことです。それでは次に、今日皆様に理解を深めていただきたい重要なポイントについてお話しします。1つ目は、設計ソリューション内で堅牢なAPIを使ってより効果的に設計をするということです。
アレックス・サップ:
つまり、十分な情報が備わったデータベースをソリューションの中に構築することで、作業が実に効果的になります。個々のAPIは素晴らしいものであり、多くの企業は最大手のフランチャイズ・ディストリビューターが提供しているAPIを活用しているでしょう。しかし、NexarのAPIを考える上で重要なことは、これが完全にアグノスティックであるという点です。私たちには利害関係があるわけではありません。結局のところ、私たちの最終的な目標は、リアルタイムで正確なデータ、技術データ、コンプライアンス、環境データを送信、提供することであり、それによって皆様が迅速かつ効率的に作業できるようになることです。どのメーカーで設計している場合でも私たちにとっては同じことです。本当です。皆様が迅速に適切な判断を下せるよう、データを迅速に送信することが私たちの目標です。なぜなら、リスクはそれぞれに異なり、リスクの許容度も異なるからです。
アレックス・サップ:
このスライドは、私たちのデータベースでクエリを実行したときに、正規化アルゴリズムとロジックがどのように役立つかをよく表しています。これは非常に役に立ちますし、実際の場面で役立つことを目にしてきました。どのようなパラメータで検索しても、見つけやすくなっています。これを…、いえ、すみません。さまざまな文字やスペースが含まれている部品番号が照会されると、それが正規化されます。そしてそれが統合されると、このデータはAPIを介して戻されます。右側の例では、マイクロチップの部品に関する特定のクエリに対して特定の返答をしています。こうして皆様が必要とするものを正確に提供するのです。ここで興味深いのは、4分の1ワットで照会しても、0.2トンワットで照会しても、同じ結果が得られることです。ピコ、ナノ、ミクロ、ミリ、キロ、メガ、ギガ…。どれでも同じことです。
アレックス・サップ:
そして、当社のAPIに関する本当にエキサイティングなニュースの1つは、レストAPIからGraphQLに移行したことです。これまでは当社のデータベースでクエリを実行すると、膨大な量のデータが提供され、そのデータを有効なものにするために加工する必要がありましたが、この移行により、具体的な引数のクエリをAPIで実行できるようになりました。つまり「このサプライヤーで」とか「このメーカーで」と指定できるようになったのです。多くのサプライヤーやメーカーが同じ部品番号、同じMPNを使っていますからね。いずれにしても、これはクリーンで簡潔なデータを直接あなたのシステムに届けるメカニズムなのです。
アレックス・サップ:
次にご覧いただきたいのは、Altium DesignerやAltium 365内で、部品の不足が回避できない場合に、代替品を安全に特定する方法です。次のスライドはAltium 365のコンポーネントライブラリです。そこからAltium Designerを詳しくご紹介します。これらの画面は、皆様にとって馴染み深いものではないでしょうか?そのため、コンポーネントライブラリ内でリスクを安全に特定することをお勧めします。先ほども申し上げましたが、これらの画面はよくご存知でしょう。これは、Altium 365のライブラリレベルのスクリーンショットです。データはプログラムでワークフローに統合されており、技術的なデータやコンプライアンスデータ、リアルタイムの価格、入手可能性、その他お客様に合わせて特定されたさまざまな代替品をご覧いただけます。また、発送元が赤くハイライトされるなど明確な警告表示をして、特定の問題に注目が行くようにしています。
アレックス・サップ:
使用しているのが特定のサプライヤーからしか入手できない特定の部品かもしれませんし、1つの会社でしか製造されていないものかもしれません。または、在庫に問題があるかもしれません。材料がないか、不足している場合もあります。複製した部品があるかもしれません。ライフサイクルにもリスクはあります。これは常に重要です。Altium 365のライブラリを詳細に見ると、さまざまな問題を特定できます。この画面では、サプライチェーンにおける在庫の問題が特定されています。この部品に問題があることを示しているだけではありません。これらのすべてのデータが1つの画面で確認できるだけではなく、この部品が別の部品表に掲載されていることも確認できます。つまり、物事を分析して、問題のある部品表を修正する場合、1回で他の部品表も修正できます。繰り返しになりますが、データの透明性により、作業がより簡単になり、重要なデータをより迅速に得ることができます。Altium Designerの次の画面では、実際に代替部品を特定することができます。これは、365の内部です。これはADそのものです。また、部品が在庫にあるサプライヤーも特定できます。
アレックス・サップ:
しかし、ここでは中央の色が付いた列に注目してください。これは製造のライフサイクルを示しています。ここでは、「Obsolee(製造停止)」、end of life(ライフサイクルの終了)」、「not recommended for new design(新規設計には推奨されない)」のいずれかが表示されます。これらすべては、正しくない部品で設計しないための重要な情報です。また、私の知り合いのエンジニアには、いつも同じ部品を使う方が多くいます。だからこそ、そのような習慣を止め、もう少し重要な情報を参考にすることで、適切な判断ができるようになります。
アレックス・サップ:
右側には在庫問題も表示されています。ここにも注目してください。なぜなら、部品のライフサイクルが終了しているか、生産終了しているかは関係ないと判断する場合があるからです。これはレガシー製品ではありません。営業部からの助言があり、構築されたものです。現在、新製品を販売し、在庫も十分にあるので、人員削減にも対応できます。そういう決定をする場合もあります。しかし、こういった情報をスムーズにお届けし、適切な判断をしていただくことを願っています。問題点や代替品をさらに特定したい場合も、Altium Designerツールを活ご活用いただけます。ここでは、いくつかの異なるウィンドウを開いています。1つ目は、承認された部品の在庫がない場合です。実際、今回のケースでは、ACL(承認済み部品リスト)で承認された部品は1つしかありません。そこで代替品を呼び出して、類似品を見ると、3つ目のウィンドウでは、APIが類似した部品を照会して、エンジニアリングにいくつかの選択肢を与えたり、エンジニアリングチームにいくつかの選択肢を与えたりしたことが表示されています。
アレックス・サップ:
そしてもちろん、それを部品表に含めることを承認してプロセスを進めていきます。しかし、これらのことをできるだけ早く認識することが重要です。これは、私自身が今日のプレゼンテーションで最もお話ししたかったことにつながります。本日3つ目の重要な点ですが…。多くの人に引用されている名言があります。これはチャーチルの言葉ですが、「歴史から学べないものは、それを繰り返す運命にある」という名言です。これは事実です。過去にさかのぼって、特定のサプライヤーやすべての承認済みサプライヤーを調べたり、グレーマーケットを含めて調べたりすると、将来の現実的なイメージを描くことができます。
アレックス・サップ:
このお話をすると、信頼性の高い大手企業のことを思い出します。この会社はDFARSs(国防連邦調達規則)やFARs(連邦調達規則)を満たしていなかったために、DCMA(アメリカ国防契約管理局)に700万ドルのペナルティを支払いました。最終的に、部品表に記載されている特定の部品の調達可能性についてこのような詳細なデータがなかったために、ガイダンスシステムが予定通りに製造されなかったことで、この会社は大きな打撃を受けることになりました。
アレックス・サップ:
このケースでは経営陣が関与し、サプライヤーの是正措置がとられ、社内の是正措置もとられました。プログラムマネージャーは解雇されました。これらはすべてサプライチェーンの結果として起こりましたが、私たちにできることは、そこから学び、その影響を軽減する方法を見つけ出すことです。さて、部品の調達可能性について、簡単なアルゴリズムを見ていきましょう。これは、ある部品が調達可能であった昨年の割合を示すものです。そして、期間は任意に変更することができます。OctopartとNexar APIには、280社のサプライヤーからの10年分の実証データがあります。これは膨大な量のデータです。何百万人ものユーザーがこれを使用しています。当社が蓄積してきたこのデータを別の面や角度から見ることが、大きな力になります。
アレックス・サップ:
この場合、承認済み部品の在庫レベルが昨年の使用量と同じかそれ以上だった日数を求め、それを365で割ります。これは、リスク許容度を把握するのに役立ちます。当社では、社内のデータを使って徹底的に実験してきました。顧客部品番号レベルを見てみましょう。これはCPNレベルやIPNレベルとご自由にお呼びください。このレベルで部品を見ると、部品表がかなり安全に見えることがよくあります。これを試行錯誤しながら、玉ねぎの皮を剥くようにどんどん深く掘り下げていくと、一見安全そうに見えても、実はそうではないことがわかってきます。例えばこれです…。このCPN 924559には承認済みの部品が7つあります。
アレックス・サップ:
昨年、このOEMは12か月間でおよそ65,000個を消費しました。現在、エンジニアリングマネジメントは安全だと考えました。サプライチェーンマネジメントも安全だと考えました。部品表を確定し、これをEMSに送り製造してもらいます。どの部品を使うかはあまり気にしていませんが、典型的なサプライチェーンや調達チームは、サプライヤーに再注文を繰り返しています。これは、サプライチェーンの動きの一部であり、エンジニアリングに影響を与えるものでもあります。次のスライドに移ります。今度は製造業者の部品番号レベルを見てみましょう。より詳細なレベルです。このリストでは、承認された部品の一つひとつをすべて確認できます。矢印が邪魔ですみません。この部品に関して伝えたかったのは、なぜこの部品は当初考えられていたほど安心なものではなかったのか、という点です。その理由は、昨年、この部品の1つがサプライヤーから調達できていなかったからです。
アレックス・サップ:
それがすべてを物語っています。この代替品を呼び出すとどうなるでしょう?実現性はありませんね。つまり、設計段階のフロントエンドであれ、対処可能性を検討している場合であれ、EMSが入札を行っている場合であれ、部品表の実現性を検討している場合であれ、OEMに連絡を取ると、「申し訳ありませんが、これは安全ではないと考えています。協力してより良い部品表を作成するか、少なくとも入手可能な部品を選定していきましょう」と言われる可能性があることを意味しています。オレンジの部品は、昨年の入手可能性が30%しかなかったことを意味しています。この他の2つは取り上げませんが、ご覧のように、昨年、実際に100%対処可能だったのは、この3つの部品だけです。もう一度言います。ここですべきことは何でしょうか?
アレックス・サップ:
特定のサプライヤーを見ることもできます。このOEMでは、28社のサプライヤーが承認されています。そして当社およびOctopartが連携されたこのNexar APIが保有する提携済み、承認済みのフランチャイズサプライヤー115社に公開することもできます。あるいは、先ほど申し上げたように、リスクを嫌わず、部品が患者に触れることもなければ、掘削装置で何マイルも地中に入るのでもなく、許容差が限りなく厳しい宇宙に行くのでもなく、ミサイル防衛の用途でもないならば…。全体像が見えてきましたか?昨年はこれらの3つの部品しか調達できなかったということは非常に興味深いことです。そして、もし交渉の機会をうかがっているのであれば、購入していた部品以外にも2つの部品が実際に入手可能だったことがここで明らかになりました。
アレックス・サップ:
調達部門は、再注文を繰り返している1つのサプライヤーからの購入を強制されていないため、これらの部品について交渉することができます。しかし、そこから得られる最も重要な点は、その知識をエンジニアと共有し、エンジニアがさらに詳細な評価をして、他の代替品を特定できるようにすることです。調達可能性というサプライチェーンの情報と、設計や部品に関するエンジニアの知識が結びつくと、実に無敵になります。確実に優れたものになります。このスライドを見ると、この特定のCPMについての事実が確認できます。同社には効果的に購入可能な承認された部品が7つあるわけではなく、4.54しかありませんでした。
アレックス・サップ:
下の表では、承認された部品番号の有効数が多い順に並べられていますが、この部品は良くないことがわかります。なぜなら、全く調達できなかった1つの部品が承認されており、当社はそれが適合するように、データを好きなように細かく分割することができるからです。しかし、先に述べたように、BOM を設計、再設計、見積、分析する場合、調達性が重要な要素となるため、明らかに優れたものになります。
アレックス・サップ:
重要ポイントをまとめます。設計ソリューション内でAPIフィードを使用すること。これにより、可視性が高まります。サプライチェーンをより詳細に確認できるので、納得のいく意思決定ができ、ビジネスアナリストやコストモデルに「すみませんが、一からやり直してください」と言われることもありません。また、最悪の場合、私のエンジニア仲間は再設計することを実に嫌っています。本当に毛嫌いしています。費用はかかりますし、手間もかかります。そのため、APIフィードを使うと本当に便利です。さて、このAPIフィードを使用し、追い込まれている場合は、データセット内で代替品を照会することをおすすめします。
アレックス・サップ:
必ずしもForm Fit Functionモデルではなくても、そこに到達することができます。そして最後は、先ほど説明した過去の調達可能性を確認することと。これは、フロントエンドで弾力性のある部品表を作成するのに役立ちます。誰もがそれを望んでいます。本日はお忙しい中、当社が提供する新製品の説明をお聞きいただき、ありがとうございました。今までのキャリアの中でこれほど胸が躍ることは初めてです。企業により、それぞれに異なるユースケースや懸念事項、KPIがあるかもしれませんが、このデータがあれば、皆様の作業も、作成する部品表もより優れたものとなるでしょう。ぜひお話をお聞かせください。本日はお時間いただき、ありがとうございました。質問があればいつでもお問い合わせください。