Altium Designer
専門家を対象とする、効果的で使いやすい最新のPCB設計ツール。
I/OによるPCBシステム統合でのコネクタの使用
統合された電子機器とそれらの内部装置を踏まえると、プリント回路アセンブリにはたくさんのコネクタが使用されます。デジタルシステム時代に突入してから数十年が過ぎた今、データはあらゆる場所にあふれ、世界の通信のニーズに対応しています。イーサネットやユニバーサル・シリアル・バス(USB)などの入出力のプロトコルには、機器とプリント回路アセンブリの間で物理的な電気機械コネクタが必要です。
プリント回路アセンブリ上にコネクタを構築するには、 ECADとMCADの両方のモデリングツールで通信経路を定義しなければなりません。これにより、選択したコンポーネントの情報がコネクタに提供されます。こうしたコンポーネントでは、領域のパターンを示すフットプリントのほか、コネクタの導電体の筐体寸法線も確認できます。
Altium Designerでは、フットプリントや3Dモデルとともに、数千種類のコネクタが登録されたライブラリが提供されています。フットプリント エディタでは、ベンダーから提供されている最新の優れたコネクタを追加することも可能です。また、統合環境でSTEPファイルのインポートとエクスポートを行って、機構設計者と簡単にファイルを共有できます。コラボレーションが容易なため、I/Oに向けて洗練された設計が促進されます。
電気設計でコネクタを使用すると、プリント回路アセンブリに出入りする信号が接続されます。これらはプリント回路アセンブリ上の大型の電気機械コンポーネントになり、回路基板のパッドへの接続のための導電ピンの格納に使用されます。ここでは、システム内の機器とI/O信号が結び付けられます。コネクタは2つの部分で構成され、1つの電気システム内でPCBを他のPCBやケーブル、機器に接続できます。PCBでどのコネクタを使用する場合も、必ずシステム機器の対象となるポイントで接続を行う必要があります。
3DモデリングでPCBのコネクタの配置を確認する
コネクタはプラグとソケットのペアで指定します。検討の必要がある機構的な要素としては、サイズ、材料、ロック機構が挙げられます。電気的特性については、ピン間の絶縁と接続点の接触抵抗について検討します。入力と出力の観点からすると、コネクタは信号伝搬の種類によって分類されます。USB、RS-485、イーサネット、MIDI、SVGA、HDMI、無線周波数の基準が、コネクタでの標準的な機構設計になります。電子信号伝送に使用されるコネクタは何千とあります。PCBでは内部接地プレーンとの確実な接続とロバスト性を確保するために、スルーホールコネクタが使われることが多いものの、実際に最も適しているのは表面実装コネクタです。
設計のI/Oを定義することで、3Dモデルで使用するために選択したコンポーネントの情報を提供できます。
PCBコネクタ信号を他の機器に接続するための I/Oインターフェース向けのコネクタは数多くあります。PCBの回路によって使用されるI/Oの種類を考慮することで、選択が促進されます。接地シールドと接地ピンはスルーホール接続に利点をもたらします。PCBで使用される接地ピンは、PCBレイアウトで接地プレーンの一部、または全部に接続できます。I/O接続のノイズは GNDプレーンに向かわせることが可能で、それによってケース部品への経路が作られます。こうした直接の経路によって、重要な信号をノイズから遠ざけることができます。表面実装コネクタは比較的軽く、配線されたネットが接地スキームのそばにある場合の低電力接続に適しています。
マザーボードへの接続用にメモリースティックに組み込まれたパッドのプラグ
スルーホール コネクタと表面実装コネクタはコンポーネント ライブラリで見つかります。また、サプライヤーのデータシートを参照したうえで追加することも可能です。設計の要件を満たすには、電気設計と機構設計での検討事項に応じて、PCBで慎重な配置を行うのが有効です。コネクタ内のピンと絶縁材の距離を分析すれば、アーク放電の防止に役立ちます。また、接続で配線にインピーダンスが追加された場合は、伝送中のシグナルインテグリティーへの影響に留意します。意図したスペース内での構造や適合性については、機構技術者によって検討事項が反映され、使用されるケース部品から違反が排除されます。ECAD環境でもMCAD環境でも使用できるモデリング ツールを活用すれば、製造にリリースする前の意思決定を迅速化できます。
用途に合わせて構築されたEDAツールを使用すると、3Dモデリングが容易になります。
Altium Designerには、コネクタのモデリングと配置に対応する充実したツールセットが用意されています。その1つは、USB、RS-485、イーサネット、MIDI、SVGA、HDMIなどを対象とした、PCBでよく使われているコネクタが多数含まれるコンポーネントライブラリです。ライブラリの部品を使うと、PCBでのコネクタの配置が容易になります。
また、ECADとMCADの両方のファイルを他のモデリング ツールとの間でインポート/エクスポートできる使いやすい環境も整備されています。こうした共同作業によって容易なモデリングが可能になるため、製造にリリースする際の衝突が排除、回避されます。さらに、Altium Designerではマルチボード開発向けのワークスペースも利用できます。インターフェースでは調整について調べたうえで、複数の基板で信号伝搬を評価できます。このワークスペースでは3Dレンダリングを使用しながら、部品を移動させて設計を精緻化できます。
Altium Designerの3D環境では、コネクタのケーブル接続が可能
Alterium Designerでコネクタを作成すると、コネクタのインターフェースで伝送の影響を評価できます。統合EDAツールでは、PCBに配置するコンポーネントをライブラリで選択することが可能です。PCBでの配置が完了したら、STEPファイルをエクスポート/インポートすることでMCADモデルと簡単に連携できます。STEPファイルを使うと機構技術の評価が円滑になり、PCBをケース部品の筐体内に収められるようになります。
Altium Designerの統合環境では、プリント回路アセンブリのI/O要件に対応できます。統合ツールを使用して、I/O接続で衝突チェックを行ってシグナルインテグリティーを評価することで、製造までの作業をスムーズに進められるようになります。
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