mmからmilへの単位の切り替え、およびその他PCB設計の測定設定

PCBレイアウトは、最終設計を正確に反映する必要があり、指定された単位尺度に従う必要があります。Altium Designer内では、回路が作成されている回路図だけでなく、PCBレイアウトで作業するときに単位を設定する簡単な方法があります。以下の簡略なガイドでは、回路図エディターとPCBエディターでmmからmilに切り替える方法を説明します。ユーザーはこれをライブで行うか (PCBレイアウトで作業しながら)、回路図とPCBの両方の環境設定ダイアログから行うことができます。

設計中に単位を切り替える最速方法

Altium Designerは、mmとmilの2つの単位から選択できます。これらは、ほとんどのコンポーネントデータシートと機械図面、およびPCB製造に使用されるガーバーファイルで使用される標準単位です。設計作業中にユニットを切り替えたい場合にこれを行う最速の方法は、PCBエディターと回路図エディターのどちらを使用しているかによって異なります。

• 回路図エディターの場合-[表示] --> [単位の切替]メニューオプションで単位を変更します。
• PCBエディターの場合には、次の3つのオプションがあります。
  • キーボードの「Q」を押す
  • キーボードで「V」を押した後に「U」を押す
  • [表示] --> [単位の切替] メニューオプションを使用する

PCBエディターの2つのホットキーオプションに加えて、Altium Designerは他の多くのホットキーを使用して膨大な数のタスクを自動化できます。この記事では、私のお気に入りのホットキーをいくつかご紹介します。

これらのオプション以外に、ユーザーは環境設定ダイアログを使用して、回路図エディターで単位を設定したり切り替えたりするか、PCBエディターのプロパティパネルを使用できます。

環境設定での単位の切り替え

回路図でのmmからmilへの切り替え

最初にAltium Designerを開くと、スナップグリッドに移動する前に、回路図で作業するための設定をいくつか行うことができます。これらの設定は、以下に示すように、Altium Designerの右上隅にある歯車アイコンをクリックして見つけることができます。また、「ツール」のプルダウンメニューから「環境設定」を選択すると、回路図シートを開いた状態でこれらの設定にアクセスすることもできます。

Altium Designerで環境設定ダイアログを開く

環境設定ダイアログボックスでは、Altium Designerのさまざまなツールを最初に開いたときの動作を設定できます。回路図では、シートテンプレートからPCBライブラリコンポーネントへのズーム方法までほぼすべての動作を設定できます。以下に示すように、PCB測定単位にもさまざまな設定があります。

Altium Designの回路図設定で単位を設定できる3つの異なる領域

上の図では、Altium Designerで新しい回路図の単位設定を行える3つの異なる領域が表示されています。1つ目は回路図の主要単位で、設定ダイアログの「一般」設定にあります。2つ目はグリッドの単位を設定でき、3つ目はデフォルトのプリミティブオブジェクトの単位を設定するためのものです。

ただし、回路図で作業する場合は、環境設定で設定したPCBの測定単位に制限されません。「表示」のプルダウンメニューの「単位の切替」コマンドを使用すると、作業中にその場で簡単に単位を変更できます。下の図をよく見ると、プルダウンメニューにそのコマンドがあるのがわかります。「単位 (Unit)」の「U」には下線が引かれているのがわかります。これは、この文字をキーストロークの組み合わせで使用して単位を切り替えることもできます。この場合、コマンドは「表示 (View)」のプルダウンメニューにあるため、単位を変更するには「v」と「u」を組み合わせて「vu」のキーを押す必要があります。

「表示」プルダウンメニューの「単位の切替」コマンド

PCBレイアウトでのmmからmilへの切り替え

Altium DesignerのPCBレイアウト側では、状況が少し異なります。Altium DesignerのPCBエディターの以前のバージョンでは、「基板オプション」メニューで単位が変更されていました。これは現在プロパティパネルに移動し、「パネル」ボタンからアクセスできます。もう1つ注意すべき点は、Altium Designerでは測定単位を「メートル法」と「帝国単位」の代わりに「mm」(ミリメートル) または「mil」単位と呼ぶようになったことです。

PCBエディターの測定値を変更したい場合、コンポーネントまたは配線を帝国単位で表示する必要がある場合は、基板オプションを見つける必要があります。基板の測定単位を変更するには、[プロパティ] パネルを開き、一番下までスクロールします。下の図に示すように、[プロパティ] パネルの「その他」のセクションに単位が表示されます。

Altium Designerのレイアウトツールのプロパティパネルの単位切替

単位を変更すると、セッションウィンドウの左下隅に表示される位置とグリッドデータが更新されます。下の図をご覧ください。測定単位を別のものに切り替えた場合データに違いが表れるのが確認できます。このデータは、回路図エディターの同じ場所にも表示されます。

Altium Designerで使用するPCB測定単位の表示

Altium Designerのレイアウトツールで測定単位を変更するには、いくつかの方法があります。以下に示すように、表示のプルダウンメニューにあるコマンド「単位の切替」を使用できます。回路図と同様に、キーボードで「V」と「U」を組み合わせたショートカットを使って単位を変更することもできます。レイアウトには、キーボードで「Q」を使用して単位を変更するもう1つのオプションもあります。

Altium Designerのレイアウトツールの [表示] > [単位の切替] コマンド

Altium Designerには、測定単位を変更できる場所が他にもあります。たとえば、レイヤー構成マネージャーを使用すると、スタックアップの開発に使用するための単位を切り替えることができます。

生産性を高める簡素化されたコントロール

作業中の単位に加えて、Altium Designerでは簡素化されたその他数々のコントロールを使用して作業環境を変更できます。スナップグリッドの設定と切り替えの両方で、使用するスナップグリッドを精密に制御できます。レイアウトでは、小文字の「L」のショートカットキーで簡単にアクセスできる表示構成パネルを使って、レイヤーの表示を制御したり切り替えたりできます。2Dと3Dを切り替える場合は、下図のように「表示」のプルダウンメニューを使用するか、単に「2」または「3」のショートカットキーを押すだけです。

Altium Designerで2D表示と3D表示を簡単に切り替えることができます。

シンプルな2層基板を配線する場合でも、層数の多い複雑なHDI PCBを配線する場合でも、 Altium Designer^®には直感的なユーザーインターフェイスに必要なCAD機能が備わっています。Altium Designerのホットキーと自動化機能の膨大なセットは、新しい設計を構築する際に生産性を維持するのに役立ちます。デザインが完了し、ファイルをメーカーに送るする場合、 Altium 365^®プラットフォームを使用すると、プロジェクトのコラボレーションおよび共有が簡単になります。

ここでは、Altium 365 と Altium Designer で何が可能か、その一部を紹介したに過ぎません。ぜひ、Altium DesignerとAltium 365をご検討ください。Altium Designerの無償評価版をを今すぐ開始しましょう。