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Uターンはしたくない: PCBのトレース配線に関するガイドライン
1 min
Thought Leadership
自分が生まれ育った町の当時の姿を思い出すのは、お気に入りのテレビ番組のエンディングや、映画の名作が公開されてから何年も後に続編を観ることにとても似ています。私が育った町には碁盤目状のとても広い通りがあったため、繁華街でも縦列駐車をする必要がありませんでした。ただし、町はとても小さく、2人の運転手が車が一時停止して話をしていると渋滞が発生してしまいます。それは交通事故よりもよくある光景でした。久しぶりに故郷を訪れてみると、町は変わっていました。広い駐車スペースがなくなり、新しい車線が追加されていたのです。 隠喩的にも文字通りにとらえても、町は私が子どもの頃よりずっと新しくなっていました。確かに交通事故や渋滞は増えたものの、先見性のある都市計画によって、町が乱雑にならないように維持されています。PCBもこれと同じで、流れを妨げたり、エラーを引き起こしたりする重大な事故や失敗は、適切な計画によって回避できます。正しいPCB設計とは、単に交通警官を横断歩道に配備することにとどまりません。許容できるだけのスムーズなレベルで交通の流れを維持するには、必要になる電源回路とコンポーネントの接続についてかなり早い段階から把握して設計を進めなければなりません。 PCB設計のトレース配線では、都市計画と同じくらい注意が必要になります。不適切な配線が交通事故を起こしたり、何百人もの人々を仕事に遅刻させたりすることはありませんが、ショートを発生させることはあります。比較的交通量の少ない道路に無駄に長い信号があったり、交通量の多い交差点のそばに一時停止の標識がなかったりするのと同じように、間違った トレース配線では半田接合の品質が損なわれるほか、内層のトレースがショートを引き起こすこともあります。トレース配線についてよく理解しておけば、発生する「交通量」に対応するPCBを設計できるようになります。 この交差点のように配線しないでください。1つのノードに多くの接続がありすぎると、ショートの危険が高くなります。 PCBのトレース配線でブレーキを踏むタイミング トレースの配線は、赤信号でも黄色信号でも青信号でもありません。ご存知のように、黄色信号に対する解釈は運転手によって違うため、より多くの要素がトレースに影響することになります。製造時と稼働時にショートが発生する可能性に影響を及ぼす要素は下記のとおりです。 トレース幅: 道路の幅を変更するのと同じように、トレース幅は流せる電流量に影響を及ぼします。小さな通りに新しい店が開店したときのように、オーバーロードはたくさんの問題を引き起こします。パッドに接続する前にトレースの幅を狭めると、それによって抵抗、付随する加熱、基板の損傷が増加します。概して、トレース幅を狭めるのは好ましくありません。 接続: パッドやノードへの接続数を増やすと、ショートが発生するリスクが高くなります。分岐させたトレースはさらに近接する可能性が高くなり、より多くの角に電荷が蓄積することになります。さらに一般的である 不均一な半田ペーストは、コンポーネントの傾きや半田ブリッジの原因になります。1つのパッドで多数のトレースを接続する必要のある ネットやオートルーターの出力については慎重に判断するようにしてください。 パッドのサイズ : パッドが大きくなるほど作業できる領域が拡大しますが、パッド間の距離も考慮に入れておく必要があります。ここでは半田ブリッジが発生しやすいですが、ギャップが大きいほど半田ブリッジが発生しにくくなります。 一貫したサイズ: パッドとトレースのサイズを一貫させると、特に 多層基板に対処している場合に、デザインルール チェックとエラールール
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プリント基板製造プロセスにおけるガーバーファイルとは?
1 min
Blog
PCB設計者
製造技術者
プロダクションマネージャー
ごちそう、セーター、それと歓声はさておき、ホリデーパーティーで 本当に一番大事な要素は何でしょう?もちろん、写真を撮ることですよね。そこで私は、ホリデーパーティーの準備をしている時に、携帯電話よりも質の高い写真を撮ろうとHDカメラを取り出しました。しかしカメラを取り出した時、以前に使用して以来、実にどれほどの時間が経っているのか気づいたのです。それに、しばらく使用していないテクノロジーと同じように、画像ファイルをどうやってコンピュータに転送したらいいかをすっかり忘れてしまっていました。 横に隠れたUSBポートが付いていることをすぐに思い出しましたが、おかしな考えが浮かびました。プロセスのバックエンドを理解することなくプリント基板設計の世界に関わっている人のことを想像したのです。CADシステム内のこれらのパッドとトレースは全て、何らかの方法でプリント回路基板に変換する必要があります。私が撮影しようとしていた写真へのアクセス方法を思い出せなかったのと同じように、設計データを製造業者に送ることに何が関わっているのかを理解していない人は、何人ぐらいいるのでしょうか。 設計データを製造業者に渡す最も一般的な方法は、「ガーバー」と呼ばれるファイル形式を使用することです。ホリデーパーティーの最初の数時間をどのように過ごすのか、去年のパーティーのおふざけを回想するのと同じ具合に、ガーバーファイルはちょっとした背景知識があると最適です。ガーバーファイルの由来を知ることで、それがどのように成長してきたか、また将来どのようになるのかについての理解が深まります。そのプロセスと発展を理解した後には、製造業者と設計チームの橋渡し役となるための最適な準備が整っていることでしょう。 プリント基板製造プロセスの最初のステップである、ガーバーファイル CADシステムでプリント回路基板を設計すると、様々なスタイルの線や形状で表される回路基板の金属が表示されます。これらのグラフィック画像は何とかして、基板製造業者が回路基板の作成に使用できるデータに再フォーマットする必要があります。これが、ガーバーファイルの仕事です。 ガーバーファイルは、 4つの要素で構成されているASCII テキストファイルです: 構成パラメータ アパーチャ定義 ドローコマンドとフラッシュコマンドのXY座標値 ドローコマンドコードとフラッシュコマンドコード ほとんどのプリント基板CADシステムは、設計データからガーバーファイルを生成する機能を備えています。スルーホールピンの丸パッドは、いくつかの位置座標と共に、フラッシュコマンドによってガーバーファイル内で表されます。クロックライントレースは、トレースの各頂点に対する一連の座標置と共に、ドローコマンドコードによって表されます。 これらのコマンドコードの理由は、フィルム上に基板レイヤーを作成するプロッタを駆動するように、元々ガーバーファイルが設計されていたためです。このフォトプロッタは、ランプまたはレーザーからの光を使用してフィルムを露光し、それを使用してPCB製造者が必要とするツーリングを作成します。その種々のコードは、光を点滅させるか、光で描写するか、光なしで移動するかのどれかです。また、アパーチャとして知られている光のサイズと形状を決定するためのコードもあります。従来のフォトプロッタは今日もまだ広くつかされていますが、ガーバー情報が回路基板材料上に直接画像化される レーザ直接描画(LDI)技術によって、取って代わられ始めています。 ガーバーファイルによってプリント基板CADシステムから データを取り出し、製造業者に手渡す ガーバーファイルの過去、現在、そして未来 元々のガーバーファイルは、RS-274-Dフォーマットとして知られていました。初期のファイルは、XY座標位置とドロー&フラッシュコマンドのみで構成されていました。基板設計者は、ガーバーファイルの作成プロセス中、手動でアパーチャコードを割り当てる必要がありました。その後、全てのアパーチャデータを構成パラメータと共に個別のファイルに抽出しました。正確なガーバーファイルを作成するには、正確なコードの割り当てに入念に取り組む必要がありました。
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多層PCB設計の『パーフェクト・ワールド』を見つける
1 min
Thought Leadership
私はずっとクリント・イーストウッドの大ファンです。20世紀の都会にいた私としては、 ダーティーハリーが銃を少々使いすぎだという印象がありましたが、名無しの男のほうは手に負えない無骨さが時代にぴったりとマッチしていました。言うまでもなく、私は彼がごろつきを打倒したり、やくざ者よりも先に銃を抜いたり、女性を射止めたりするのをいつだって応援していましたが、最も興味をそそられたのは、彼が何でもあっという間に決断を下すことでした。もちろん、結果はそのときどきで違います。 良いときもあれば悪いときもあります。それどころか、かなり悲惨なときもあります。 PCBの設計でも、多層PCBを選択するかどうかによって結果が変わります。多層PCBを無用に使用する設計者は大勢いますが、それによって設計が複雑になったり、製造コストが上がったり、現場での修正や修復が実質的に不可能になったりします。 名無しの男が登場する大半の映画の筋書は、善人に対する悪人のむごい仕打ちや卑劣な行為から始まり、ヒーローが悪を正してエンディングを迎えます。この筋書きに沿って、PCBの設計と開発を失敗させ得る要因と、多層PCBを使用するかどうかの決断に組み入れるべき要素について見ていきましょう。 多層PCBのハートブレイク・リッジ/勝利の戦場 PCB設計の観点から見ると、多層PCBはつい使いたくなってしまうものです。結局ところ、「小さければ小さいほうがよい」という考え方は現在の電子設計全体に広がっているようです。ただし、小さいことが設計の主な検討事項でない限り、その罠を避けるべき大きな理由があります。その例をご紹介しましょう。 設計の複雑性: 多層PCBを設計する際は、すべてのスルーホールやビアを正しく整列させることが不可欠です。ここにミスがあると電流に影響が及び、取り付けに関する問題が発生することがあります。また、奇数のレイヤーや厚さの異なる内層を使用すると、基板の湾曲やねじれが生じることがあります。この場合は基板が取り付け不可能になったり、テスト用に格下げされたりします。 これはまずい事態です。さまざまな種類の信号が多層PCBで配線される通信アプリケーションでは、一致しないインピーダンスやクロストークが原因で性能の問題が発生する場合があります。 これもまずい事態です。 製造コストの増加: 多層PCBの製造には、他の基板よりもはるかに高額なコストがかかります。必要になる材料も時間も増えるうえ、技術者は高度な技能を持っていなければなりません。レイヤー数を2つから4つに増やしただけで、製造コストが100%増加することもあります。 これはまずい事態です。 ベンチの修復が困難または不可能: 製造プロセスでも見られるように、小さなエラーは発生するものです。レイヤー数が奇数であったり、レイヤーのサイズが異なっていたりする基板の場合は、これが特にあてはまります。通常、シングルレイヤー(またはダブルレイヤー)のPCBでは、こうしたエラーを容易に修復して基板を使用できる可能性があります。ところが、内層に問題がある場合は修復が実質的に不可能で、基板は使い物になりません。 これはまずい事態です。 見落とされてしまうことがあるもう1つの問題は、レイヤーの増加による熱の上昇です。これは、製品を現場でしばらく稼働させないと表面化しません。製品が機能停止にいたるほど問題が深刻な場合は、Recall(リコール)、Redesign(再設計)、Remanufacture(再製造)の「3R」になってしまいます。 これは悲惨な事態です。 おわかりのように正しい選択をしない限り、多層PCBは重大な問題を引き起こす原因になります。ただし、長所もあります。選択と設計のプロセスについて慎重に検討すれば、クリント・イーストウッドのようにさっそうと夕陽の中へ去って行けるでしょう。
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靴を脱ぐ: Obsolescence管理のためのモジュール設計に関するヒント
1 min
Thought Leadership
私は世の中に2つのタイプの人間がいると考えています。1つは、古びていない靴がぎっしりと詰め込まれた下駄箱から毎日履く靴を選ぶ人、そしてもう1つは、悲鳴を上げている履き古されたわずか数足の靴を、つま先に開いた穴がどうしようもなくなるまで履き続ける人です。私は後者のタイプの人間であり、残念なことに一番新しいスニーカーでさえそろそろ買い替えなくてはなりません。とはいえ、古い靴を新調する時期については、いつも鉄則があります。それは 単純に、まだ履き慣れていない窮屈な新しい靴よりも、今履いている靴のほうが履きにくくなったときです。 残念ながら、電子機器の交換時期を追跡して管理することは、靴の交換時期がわかることほど直感的なものではありません。製造終了となったコンポーネントの陳腐化管理は、今もなお電子機器の設計の一般的な課題となっています。コンポーネントが寿命に到達する前に陳腐化すると、移行というはっきりとした問題が発生します。たとえば、製造終了サイクルが5年未満と短いマイクロコントローラーは、新しいバージョンへ頻繁に交換されます。寿命が限られているため、産業データロガーや駐車場の料金精算機のような長期間必要な製品には、それらのマイクロコントローラーより長もちするものが、そして定期的な交換が必要になるという問題を絶えず抱えています。 これを踏まえていないと、新しいマイクロコントローラーへの移行はハードウェアとファームウェアの開発者間での密接な調整(そして、潜在的な誤解)が伴う厄介なプロセスになる恐れがあります。そこで、マイクロコントローラーの移行プロセスをよりスムーズに進めるためのモジュール設計に関する3つの重要なヒントをご紹介します。 1. 回路図設計をモジュール化して変更を最小限にする MCUの移行でハードウェアの再設計が必要な場合は、回路図をモジュール化することで時間を大幅に節約できます。すべての回路図を1つの設計ファイルで維持できる利便性には、それ以上の価値があります。陳腐化したマイクロコントローラーを新しいものに交換する際は、それぞれのピンに互換性がなければ問題になります。互換性がない場合は、他のコンポーネントを手動で移動させてひとつひとつの接続をつなぎ直さない限り、マイクロコントローラーを交換することはできません。 モジュール回路図設計は、マイクロコントローラーを1つの回路図シートで構成し、他のモジュールに接続するネットやポートを使用できる柔軟性があるため、はるかに優れた選択肢と言えます。この方法で必要なのは、マイクロコントローラーの回路図モジュールの変更のみのため、モジュール化されていない回路図よりもはるかに合理的かつ効率的です。 また、新しいマイクロコントローラーにピンを正しくマッピングするために、スプレッドシート内に表を作成する場合にも役立ちます。これによって、ミスの発生を低減させながら、新しいPCBを設計できます。ただし、コンポーネントの製造終了が製品のいずれかに影響を及ぼしている場合は、設計を追跡して同期できる Altium Vaultのアイテム ライフサイクル管理機能の検討をおすすめします。 回路図をモジュールごとに分離して、新しいMCUの移行で変更を最小限にする 2. 移植性のあるコードを開発し、容易な移行を実現する 良好なコードを作成することは、単にプログラミングの手順をページからページへと進めてハードウェアを動作させることではありません。優れたファームウェアのプログラミングでは、 回路図を階層化してコーディングモジュールに関する計画を立て、新しいマイクロコントローラーに移行する際にソースコードの変更が最小限にされます。コードは移植性が高く、構造化されているほどよいでしょう。 システムのソースコードは、Input、 UART(Universal Asynchronous
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PCBの実装図を作成して設計の意図を明確に伝える
1 min
Thought Leadership
「一部、組み立てが必要です」この文言は、買ったばかりのものに心を躍らせていた人を恐怖に陥れます。実は、私にもそんな経験があります。それは、子どもたちへのクリスマスプレゼントとして購入したサッカーのテーブルゲームでした。サイズが大きかったために、私はゲームを箱に入れ、クリスマスイブの夜遅くまでガレージに隠しておきました。「それほど難しくはないはずだ」そう高を括った私は、子どもたちがベッドに入ってから、テーブルゲームを組み立て始めました。何杯ものカフェインを摂取し、指の節に痣を作り、部品を失くし、私を「行儀の悪い人リスト」に載せてしまうようないくつかの罵りを口にしながら、夜が明ける直前になってようやくベッドに入りました。クリスマスの朝の家族写真には、テーブルゲームで楽しそうに遊ぶ子どもたちと、もう1杯のカフェインにしがみつくゾンビのような父親が写っていました。 組み立てが必要になるものはたくさんありますが、PCBの世界では実装が必ず必要になります。設計者は部品の配置やトレースの配線中に、実装について常に考えているわけではありません。ただし単純な事実は、設計者が設計したものを誰かが実装しなければならないということです。そこで必要になるのが、製造業者に基板の実装方法を伝えるための実装図です。 これまでに実装図を作成したことがない場合は、この投稿を入門として活用できます。ご安心ください。これは分厚いマニュアルではありませんし、幼稚園に通う私の子どものお絵描きのような設計の見取り図も含まれていません。ここで必要になるのは、実装図のさまざまな要素のほか、PCBのレイアウトツールが実装図の作成にどう役立つのかについて理解することだけです。一番よいところは、ここに含まれる情報が読んでいただくものであり、実際の実装は必要ないという点です。 PCBの実装図には、部品の外形やデジグネータなどの要素が記載される PCB実装図の項目 連携する製造業者にとって使いやすく正確なものにするために、実装図は複数の形態で作成できます。設計中はPCBが実際にどのようになるのかについて、必ず実装図で製造業者に伝えるようにします。自分が連携している製造業者に留意することは重要ですが、大半の実装図に共通する下記の基本的な要素を理解しておく必要があります。 実装図の形式: CADシステムには、図面の形式が自動的に生成されるものと、個別のライブラリーの形状として図面を手動で作成する必要があるものがあります。いずれを使用する場合も、形式と設計データベースを組み合わせて実装図を作成することになります。 基板外形: 製造図と同様に、基板外形を表示します。基板のサイズに応じ、画像を縮尺して実装図の形式に合わせたり、画像を拡大して詳細を表示したりすることができます。 部品の形状: 基板外形内には、基板に半田付けされるすべての部品の形状とそれらのデジグネータを含めます。 機械部品: 取り付け工具を使って基板に配置する機械部品も表示します。こうした部品は標準的なPCBフットプリントではないかもしれませんが、形状を個別に追加または描画しなければならないことがあります。機械部品の例としてはejector handleが挙げられます。これは電気部品ではないため、回路図に表示されない場合もありますが、実装図と 部品表には含める必要があります。 実装の注記: 基本的な実装の詳細、業界の標準や仕様に関する参照、特別な要素の位置が記載される指示の一覧です。 識別ラベルの位置: バーコードや実装タグなどの識別ラベルは、実装の注記に含まれる特定のラベルへの参照や描画ポインターを使って含めます。
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PCB設計のレシピに従う: PCBの製造図
1 min
Thought Leadership
数年前、私は妻の誕生日にクレームブリュレを作りました。妻は呆然としていました。なにしろ、その時の私にできた料理といえば、ゆで卵と焦げたトーストくらいだったからです。実際に作ってみる前にはいくらか時間をかけて、わかりやすい作り方が書かれたレシピを手に入れました。そのレシピを手にひとつひとつの工程を進み、その日のヒーローになるために調理しました。 後になって考えてみると、失敗しても失うものはそれほどありませんでした。がっかりはするかもしれませんが、クレームブリュレがなくてもお祝いはできるのですから。PCB製造の世界ではそうはいかず、はるかに多くの危険が潜んでいます。不適切な基板はコストを跳ね上げるどころか、設計者の職まで危険にさらされる恐れがあります。基板が自分の手から離れたら、後は製造業者を信じるしかありません。無条件に信用したくないのなら、製造図に明確な指示を記載して、製造を成功させるようにしなければなりません。 不完全な製造図は、製造プロセスを遅らせるだけでなく、基板の製造を取り消す原因にもなります。基本的な材料がないと料理が始まらないように、製造図もに基本的な材料が必要です。設計している基板に独自の要素を追加するのはその後です。優秀な料理人が調理道具を巧みに使って絶品を作るように、基板の設計でCADツールを使って作業を進める方法をご紹介します。手遅れになることがないよう、オーブンを開けて、料理がどうなっているのか確かめてみましょう。 製造ラインから実装に送られるPCB PCBの実装図:基本的な材料 クレームブリュレの基本的な材料は卵、クリーム、砂糖だけですが、製造図に含める基本的な指示も必要なものだけに減らすことができます。製造図を使って直接伝える必要のある最も重要な指示は下記のとおりです。 基板外形: 製造業者が製造する必要のある、長穴やカットアウトなどの要素を含むPCBの外形です。ただし、これは基板の実装図ではないため、長穴やカットアウトを使用する機械的な要素を含める必要はありません。 ドリル穴の位置: 基板のすべてのドリル穴は、独自のシンボルを使って、基板外形の中に示す必要があります。製造業者は設計者が送ったドリル用ファイルを使って実際の穴の位置を確認するものの、ここではドリルシンボルを参照用に含めます。 ドリル図: 「ドリルスケジュール」とも呼ばれるこの図では、穴の完成サイズと数量にそれぞれのドリルシンボルを追加します。これにより、製造業者は製造図に含まれる穴のサイズを簡単に把握できるようになります。 寸法線: 製造図には寸法線を追加し、基板の全体的な長さと幅を示したほうがよいでしょう。また、すべての長穴、カットアウト、その他の固有の基板外形の位置やサイズについても寸法線を含めます。 レイヤースタックアップの図: これは実際の レイヤースタックアップが表示される基板の側面図です。ここでは、基板のレイヤーの構成や幅のほか、レイヤー間のプリプレグやコアを詳細に示すためにポインターを使用します。 製造の注記: これは、製造図に文章で記載する実際の製造指示です。ここには、基本的な製造指示、業界標準や仕様の参照、特別な要素の位置などを記載します。 製造の識別情報
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