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Altium Designerでブラインドビアとベリードビアを使用する
5ポンド用のバッグに10ポンドの荷物は入らない――この古いことわざは、PCB設計の配線トレースに特にあてはまります。残念ながら最近はこのような要求がノルマになっているように見えます。近頃はだれもが設計の密度を上げることやフォームファクタを削減すること、あるいはその両方を望んでいますが、これに対応するための方法の1つが、配線でブラインドビアとベリードビアを使用することです。これらのビアを使うと、スルーホールビアが接続されていないレイヤーでスルーホールビアが占めていたはずのスペースを利用できるため、配線方法の選択肢が広がります。 この設計技術が開発されてから、かなりの時間がたっているものの、まだ使用したことがないPCB設計者は大勢います。これらのビアを使い始めたとしても、他のビアに戻りたくなくなる恐れがあるため注意が必要です。また、製造コストも上がってしまうため、使用にあたっては事前の計画も必要です。ブラインドビアとベリードビアの使い方をよくご存じでない方のために、Altium Designerでのこれらのビアの使い方を簡単に説明します。 Altium Designerでビアを使用する 製造、実装を通して、レイアウトを正確かつ確実なものにする必要があります。選択した材料とメッキ、使用予定の半田、コンポーネントと試作品の入手した見積もり、基板のその他の要件も考慮します。Altium Designerのブラインドビアとベリードビアは、レイヤースタック全体ではなく特定のレイヤーを接続するように設定される以外は通常のビアと同じです。そのため、ブラインドビアとベリードビアの設定および使用方法を理解するには、まず通常のビアの使い方を理解する必要があります。 Altium Designerのパッドスタックとビアは、属性を定義することで作成される設計オブジェクトです。パッドスタックとビアの作成を完了するには、それらのサイズ、穴のサイズ、許容差、その他の属性を指定します。これらは、テンプレートから作成することも、その場でご自身で定義することも可能です。下の画像は、PCB設定メニューのビアのデフォルト設定を示しています。 Altium Designerでのデフォルトのビア設定 上図に、デフォルトビアに使用したテンプレート、穴情報、ビアのサイズ情報を示します。また、Altium Designerでビアの詳細をコントロールするように以下の基準に従って設定できます。 [Simple]: 1つのサイズですべてのレイヤーに対応 [Top-Middle-Bottom]: トップ、ミドル、ボトムのサイズを個別に指定できます。 [Full Stack]: 全レイヤーのサイズを個別に設定できます。
Altium 365におけるPCB設計のレビューとコラボレーション
最近ではリモート協力ツールが至る所にあり、設計者は電子設計のための便利な協力システムにアクセスできるようになりました。設計チームの一員であるか、製造業者から推奨された設計変更を迅速に実行する必要があるかどうかにかかわらず、PCB設計アプリケーション内ですぐにアクセスできるクラウド協力ツールが必要です。 今ではAltium 365を使用することで、Altium Designer内でアクセス可能なクラウド駆動の設計インターフェースを利用できます。このプロセスは難しそうに聞こえるかもしれませんが、Altium 365のワークスペースにアクセスするだけで全てが可能になります。新しいPCB設計プロジェクトにおいて、どのように迅速に協力を開始できるか、そしてチームが手動でファイルを各チームメンバーに送信することなく設計に変更を容易に加えることができる方法についてここで説明します。 PCB設計協力プロセスの開始 このチュートリアルでは、Altium 365のウェブインターフェースを通じて設計を見ているデザイナーと、Altium Designerで設計に取り組んでいる別のデザイナーの2つの役割を想定します。Altium 365のワークスペース内から、私の設計のための新しいプロジェクトを作成し、共同作業者にアクセス可能にすることができます。また、Altium Designer内で新しいプロジェクトを作成し、すぐにワークスペースに保存して、共同作業者がアクセスできるようにすることもできます。 Altium 365のウェブインスタンスにログインしていることを確認してください。その際、Altium Designerのユーザー認証情報を使用します。 クラウドを通じてこれを行う利点は、共同作業者がプロジェクトファイルを送り合うことなく、Altium Designer内でプロジェクトに即座にアクセスできることです。彼らはAltium Designer内のOpen Project機能を使用するだけで、あなたのワークスペース内のプロジェクトにアクセスできます。 共同作業者が見ることができるプロジェクトとファイルを制御できます、そして手動で変更を追跡することについて心配する必要はありません。もしプロジェクトの以前のバージョンに戻す必要がある場合や、現在の状態でプロジェクトのクローンをすぐに作成する必要がある場合でも、すべてのプロジェクトデータはAltium 365に組み込まれた安全なバージョン管理システムにあります。
Altium 365におけるPCBプロジェクト管理でのユーザーアクセス
チームと協力してクライアントと話す際、私たちはファイルの送受信やクライアントのFTPサイトでの設計データの更新を確認するのに多くの時間を費やしていました。しかし、Altium 365を使用し始めてからは、PCB設計、リビジョン追跡、PCBプロジェクト管理のための安全なクラウドコラボレーションツールを持つことができました。この環境での課題は、機密プロジェクトへのユーザーアクセスを制御することです。顧客は、クラウドプラットフォームにアクセスできる全員に自分たちの設計が露出するのを常に望んでいるわけではなく、一部の設計では制限されたアクセスが必要になります(例えば、防衛や航空宇宙分野)。 このような環境で作業している場合、PCB設計データを安全なプラットフォームで共有し、追跡する必要がある場合、クライアントのデータへのアクセスを制御する必要があります。Altium 365のユーザー管理機能を使用すると、どのプロジェクトに誰がアクセスできるか、各ユーザーの権限レベルを簡単に制御できます。これがAltium 365でどのように機能し、安全なクラウドコラボレーション環境でユーザーが見ることができるアクセスレベルです。 ALTIUM 365
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Altium Designer
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および人気のある機械設計ツールと統合するPCBプロジェクト管理およびデータ管理プラットフォームです。 クラウドコラボレーションは、多くの重要なコミュニケーションや設計タスクを非常に便利にしますが、理解できるセキュリティ上の懸念を生み出します。クライアントは、プロジェクトに取り組んでいない設計者に自分たちの設計や知的財産をさらされたくない場合があります。同様に、設計者は異なるプロジェクトに対して異なるアクセスレベル(閲覧対編集)を必要とし、特定のチームメンバーは異なるプロジェクトに対してさまざまなレベルのアクセスを必要とします。 これらすべてのアクセスポイントを管理しながら同時にリビジョンとプロジェクトのコメントを追跡することは、専用のPCBプロジェクト管理プラットフォームがなければ極めて困難です。PCB設計管理とコラボレーションには、ユーザーアクセスとデータ管理システムが設計ツールと統合する必要があります。Altium 365を使用して、セキュアなクラウドコラボレーションプラットフォームを作成し、誰が設計データを閲覧および編集できるかを制御できます。ユーザーアクセスを制御し、リビジョンを追跡し、設計データを管理し、さらに多くのことを行うために必要なツールを手に入れることができます。 クラウドでのユーザーアクセス制御の開始方法 Altium 365ワークスペースを作成すると、デザインクリエーターはプロジェクトを作成し、それをAltium 365インスタンスにバックアップすることができます。その後、作成したプロジェクトに取り組むために、デザインチームの他のメンバーを招待することができます。これらのプロジェクトにリビジョンが追加されると、ユーザーレベルで追跡され、プロジェクトマネージャーはどのリビジョンがプロジェクトに適用されたかを確認できます。 このような機能は非常に価値がありますが、アクセスはいくつかの方法で制御する必要があります。クライアントには特定のデザイナーにのみ公開すべき機密データがある場合があります。防衛電子プロジェクトのような場合には、特定のデザイナーが契約合意書に記載されており、プロジェクトマネージャーは特定のプロジェクトを誰が閲覧または編集できるかを制御する必要があります。 プロジェクトマネージャーが安全なクラウドコラボレーション環境とワークフローを作成するために行う必要がある重要なタスクは以下の通りです: アクセスの付与と取り消し:マネージャーは直接デザインデータを編集する必要はありませんが、プロジェクトのさまざまな段階でアクセスを付与したり取り消したりする必要がしばしばあります。 エンジニアの閲覧対編集アクセス:デザイナーは、自分が作成したプロジェクトや直接取り組んでいるプロジェクトのみを編集できるようにするべきです。
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複雑なコンポーネントライブラリおよびデータ管理のナビゲーション
体系化されたコンポーネントライブラリおよびデータを、正確で、チーム使用に最適化された状態に保つことは、全ての技術者およびPCB設計者にとって非常に重要です。残念ながらそれは非常に退屈な作業で、プリント基板や製品の実際の設計にかかる時間と労力を奪います。それは、アーティストが作業時間の75%を画材の準備に費やし、残りの25%で実際に絵を描くようなものです! アルティウムは、設計者の作業の合理化に役立つことを願って、以下にさまざまなコンテンツソースを取り揃えました。本当に打ち込みたい作業により多くの時間を費やせるよう、これらの情報を活用してください。最新の製品リリースであるAltium Concord Proの詳細をまだご覧になっていない方は、以下にご紹介するリソースを活用するとともに、ぜひ Webサイトにアクセスしてください。 記事: 管理が面倒な回路図設計を体系的に整理する方法 (英語) コンポーネントの選択を容易にするためのライブラリ検索機能(英語) ライブラリの部品作成と3Dモデルの関連付けによる、より無駄のない設計の実現 (英語) 一貫性のあるPCBデータライブラリを構築する方法 オンデマンドWebセミナー: 部品およびライブラリコンポーネント検索の新たな体験 (英語) ライブラリ管理 (英語) AltiumLiveプレゼンテーション: LeGrand社の設計リーダーJohn Watson氏によるコンポーネント不足への対処とActiveBOMの使用の解説
PCBデータ管理システムおよびプロセスの最大の問題点
PCBデータ管理は、最終目的地のない旅のようなものです。この旅では、重大な問題が起こるかもしれません。しかも、たいていの場合、突然です。無視した場合、事態は悪化し、最終的にはPCBデータ管理システム、およびプロセスはすっかり台無しになる可能性があります。 このブログでは、こうした問題をいくつか見ていきます。問題は突然現れる可能性があり、油断しているとたちまち困った事態に陥るので、この記事ではそれらの問題を「落とし穴」と呼ぶことにします。ですが、落とし穴をあらかじめわかっていれば、半分は勝ったようなものです。 船頭多くして船山に登る ほぼすべてのPCBデータ管理システムで起こり得る一般的な問題の1つは、管理者が多すぎることです。つまり、誰もがある特定作業を行うことを許可されているということです。企業は、多くの場合、便宜上または有効性の理由でそれを許可しますが、これはひどい間違いです。 PCB設計プロセスにおいて、ライブラリ管理者は最も重要な役割を果たしていると考えられます。すべてのPCB設計の基本はコンポーネントであり、コンポーネントの品質はひとえにライブラリ管理者の双肩にかかっています。 先日、私自身もこれを経験しました。全員がライブラリにコンポーネントを作成できるという「決定が下された」ときです。このときは、40人前後のグループについての話でした。まもなく、誤った部品のせいで、ライブラリ全体のコントロールが失われ始めました。 解決策は、ライブラリにアクセスするメンバーと実行できる操作を管理することです。数名のライブラリ管理者を選出したところ、コンポーネント作成が速やかに管理されるようになり、品質も大幅に向上しました。 管理外のライブラリ 私が会社に念押ししておきたいPCBデータ管理のもう1つの大きな問題は、管理外のライブラリのまん延と使用です。その名前が示すように、管理外のライブラリは、コントロールされたPCBデータ管理システムの外にあります。通常、レビューされていないコンポーネントが含まれており、完全に不適切なライブラリです。さまざまな理由から、設計者はそのようなライブラリを所有し、使用しています。しかしながら、PCB設計が失敗するリスクも負っています。私はこれまでにいくつもの問題を目にしてきました。製造組み立てにおいてのみですが、いずれも管理外のライブラリの不適切なコンポーネントが原因でした。 私たちは、Altium DesignerのItem Managerを使用して各設計を定期的にチェックし、各コンポーネントのソースを確認します。管理されていないライブラリの使用が判明した場合は、ただちに対応して削除します。 このような特定の問題の解決策は単純です。いかなる条件下でも、管理外のライブラリを許してはなりません。 情報の品質保証 企業にとっては、PCBデータ管理システムの意義は1つです。つまり、お金です。会計台帳のどちら側に記載されるかは大きな問題です。情報は利益にも損失にもなり得ます。すべては、データの品質次第です。PCB設計で使用された管理外ライブラリと管理外コンポーネントでは、どちらがより不適切なのかはわかりませんが、どちらも同じ結果を招きます。それは誤ったPCB設計とお金の無駄です。 レビュー プロセス 必要なのは、コンポーネントおよび部品の全体をレビューするための詳細な計画です。回路図シンボル、フットプリント、3Dモデル、シミュレーションなどのモデルがコンポーネント全体を構成するため、これらのモデルに関連する問題は、複数の部品に影響を与えます。そのため、レビューの際は特にこれらのモデルに注意を払います。 このモデル レビューのプロセスは、リリース前のコンポーネントの全体レビューの一環です。通常、レビューの際はこれらのコンポーネントを隔離するので、誤って紛れ込んで設計を台無しにすることはありません。
PCB設計データ管理システムの成功の定義
私の好きなZig Ziglarの言葉の1つに、「成功とは、自分の持っているもので最善を尽くすことです。成功は行動そのものであり、成果ではありません。試みの中にあり、勝利の中にはありません。成功とは個人の基準で、自分の中にある最高地点に到達し、自分がなれるものすべてになることです」というものがあります。 私はこの言葉、自分の持っているもので最善を尽くすことを目指しています。また、何かに成功するには現実的な予測と、何をもって成功とするかについて正確な理解が必要だということも付け加えておくべきでしょう。これらは、人によって異なるものです。 このブログでは、PCBデータ管理における成功とは何かについて考えてみましょう。情報は、常に活発に変化しているため、ライブラリは生き物として呼吸を続けます。次に、データシステムのベースラインは何かを検討し、可能な限り最低限の危険性で運用できる方法を考えます。 第2部では、すべてのPCBデータ管理システムに関係するS.M.A.R.T.のルールと、それらのルールを規定することで成功がどのように保証されるのかについて詳しく説明します。 PCBデータ管理の成功とは何ですか? PCB設計管理における「成功」は、いくつかの側面に分けられます。私が自社のPCBデータ管理システムを開始したとき、これは膨大な作業であることをすぐに理解しました。これで終わりという目標は存在しません。ライブラリとPCBデータ管理プロジェクトは典型的なプロジェクトではありません。典型的なプロジェクトは最初から明確な照準と目標が規定されており、その目標に達した時点で終了します。設計したものが正しく動作すれば、それで成功とみなされます。PCBデータ管理はそうではなく、条件付き成功レベルとでも呼ぶべきもので評価されます。この点については、後でさらに詳しく解説しましょう。 静的な情報と動的な情報 データシステムについて「条件付き成功」を考える主な理由は、データ自体の性質です。データシステム内のデータは2つの主なカテゴリに分類できます。1つは静的なデータ、すなわち、一切、変更されないデータです。静的なデータの例として、製造業者、部品番号、回路図のシンボル、3Dモデルなどが挙げられます。 データのもう1つのカテゴリは動的なデータ、、すなわち、変更、または進化が発生する情報です。動的なデータの例として、供給ベンダー、価格、利用可能数量などがあり、場合によってはパラメーター情報も含まれます。 動的な情報は変化するため、定期的にコンポーネントを更新する必要があります。これらの情報が存在するため、PCBデータ管理システムは生き物で、活動し続けていると言えるわけです。PCBデータ管理システムで動的な情報が最新の状態に維持されていなければ、データは不適切なものとなり、PCB設計者の役に立ちません。ライブラリの用語では、この状態を staleと呼びます。 PCBデータ管理システムの最初の範囲と目標は何ですか? コンポーネントが常に変化し続けるなら、データ管理システムの最初の基準線はどのようにすればいいでしょうか。データの一部が、いずれかの時点で変化することは事実です。しかし、最低限の基準を必ず満たせば、可能な最小限の危険性でPCBを設計できます。その最低限の基準とは、最小コンポーネント要件とレビュープロセスの2つです。 最小コンポーネント要件 新たに作成されたコンポーネントは、要件のチェックリストを満たす必要があります。例えば、標準的な回路図シンボルで特定のアイテムが必要なら、ピン接続、ピン番号、ピン名、回路図本体、デフォルト参照デジグネータ、部品名、説明を含めます。フットプリント (デカール) 側には、パッド、実装情報、シルクスクリーン、placement courtyard、3Dモデルを含める必要があります。その後で、特定の部品名/説明、部品のパラメータ情報、調達情報、回路図シンボルのモデル、フットプリント、および場合によってはシミュレーション モデルを含めて、完全なコンポーネントを構築します。
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